業務改善で活用できるフレームワークとは?種類と活用方法をご紹介

現在、多くの企業が業務の非効率、属人化、人手不足の問題に直面しています。
この記事では、

  • 業務の生産性を上げたい
  • 膨大なデータやタスクを見える化
  • 効率化したい
  • 多くの利害関係者と円滑にプロジェクトを進めたい

といった目的での業務改善に使える代表的なフレームワークを4つご紹介します。

業務改善とは?

企業の運営において、効率化や品質向上、コスト削減などの目的で行われる重要な活動です。業務改善の目標は、現行の業務プロセスを分析し、無駄な作業や手間を取り除くことで、生産性を向上させます。
業務改善は企業の競争力強化や生産性向上に貢献するだけでなく、従業員の満足度やモチベーション向上にもつながります。企業は常に環境の変化やニーズの変化に対応しながら、業務改善を進め、組織全体の成果を最大化することが求められています。

業務改善のカギとなるフレームワークとは?

フレームワークとは「枠組み」という意味で、コンサルタント用語で「経営戦略において問題解決に活用する考えの型」を指します。IT業界でのフレームワークは、システムソフトウェアを構築していくうえでの「枠組み」や、ウェブサイトの「デザインフレーム」を指すことがあり、意味合いが異なります。 一方で、この記事で触れる「業務改善フレームワーク」は、効果的な業務改善を推進するための分析方法のことを意味しています。

業務改善のフレームワークは可視化するための枠組み

業務改善の目的はさまざまありますが、最終的な目的は「生産性の向上」ではないでしょうか。生産性とは、生産過程で発生するコストに対する成果量の割合を指します。であれば、成果を上げずとも、総工数(関連社員数×労働時間)を低減できれば生産性は向上するということになります。

業務改善するためには、まず総工数を可視化する必要があります。数値を可視化し、流れを分解することで全体が見えてきます。そのための一連の流れがフレームワークです。内臓を可視化するレントゲンや、自分がいる場所一帯を可視化してくれるGoogleマップのようなものです。可視化することで、自分と、自分が行っている業務と距離をとり、俯瞰してみることが可能になり、「ムダ」・「ムラ」・「重複」など、客観的に見ることができます。

業務改善でフレームワークを活用するメリット

業務改善を進めるうえで、なぜフレームワークが必要なのでしょうか?
それは、業務の進め方、関わる人、存在意義を見失っている業務がないかなどを可視化し、洗い出すためです。 実際に業務改善を進める際には、業務に関わる関係者個人にヒアリングし、可視化を行う必要があります。

生産現場の改善は、モノに着目して、モノの流れを可視化します。事務系・企画系などのデスクを持って働いている職場の業務改善は、情報に着目して、情報の流れを可視化します。生産現場で材料から製品が作られるように、情報も流れていくにつれて価値が向上しなければなりません。

その際に、個人の最小単位の業務の可視化までは難しいのも事実ですが、現在行っている業務のプロセスが可視化できるかどうかが業務改善の前提条件です。可視化できない業務は改善の打ち手がないためです。

業務改善においてフレームワークとロジカルシンキングが重要

業務改善において、はじめに行うことは「可視化」です。そのための下敷きとしてフレームワークがあります。自分が行っている業務を、言語化することで見える化し、フローチャートなどに仕分ける作業です。それによって、自分の業務を目で確かめることができ、業務を仕分け、現状を理解するということが「可視化」です。

ジカルシンキングは、業務に限らずさまざまな事象を、論理や理屈で分けるという思考です。たとえば、「料理」という言葉は中華・洋食・和食などにけることができます。人間の場合は、男性・女性、さらに、学生か、会社員か、パート社員か、それとも自営業なのか…といったように、細かく分類することができます。「自分の業務」という抽象的なものを、ロジカルシンキングによって可視化し分解することで、解像度が上がり、より改善のヒントを見つけることが可能になります。

ロジカルシンキングは業務改善の基本であり、ロジカルシンキングができれば、業務改善は容易にできると言っても過言ではありません。

業務改善のフレームワーク8選

ここでは、4つのモデルのフレームワークを紹介していきます。入門編としてパワーポイントのフローチャートからご紹介していきます。

入門編:Microsoft Power Pointのフローチャート

Microsoft Power Pointの中に組み込まれているフローチャートはシンプルで、個人の仕事や簡単な業務フローであればこのチャート図で完結できます。後述する各種フレームワークは、業務改善のコンサルタントなどが活用する難易度が高いもので、一般的にはあまり使いません。まずはパワーポイントを使って業務フローチャート作成(=可視化)することが、業務改善の第一歩と言えます。

さっそく業務フローを作成してみましょう。

1.業務の出発点とゴール地点を明確にする

どの工程から始まるのか、どの工程で終わるのかをはっきりさせましょう。 ここがブレてしまうとフロー図全体がわかりにくくなります。 よく使う図形 ・端子(横長楕円形)…始まりと終わりを表す(例:横断歩道に来る、渡りきる)

2.業務の要素を配置する

どのような処理と判断が発生するか、要素となる図形を配置します。

ここで図形の中に簡単なテキストを入力しておきます。

よく使う図形

  • 処理(長方形)…計算などの処理を表す(例:信号を見る)
  • 判断(ひし形)…条件分岐を表す(例:信号が青である)

3.要素を線と矢印で繋ぐ

矢印の方向は統一するようにしましょう。上から下、右から左など、手順に沿って方向を揃えてください。上記が完成したら最後に配色やデザインを整えます。

MECE

MECEは、「Mutually(互いに) Exclusive(重複せず)・Collectively(全体的に) Exhaustive(漏れがない)」からできた略語です。ロジカルシンキングの基本概念と言われ、モレやダブりがないよう業務を列挙するフレームワークです。ある問題に対してモレなくダブることなく分類するため、総合的な視点から必要な事項をブラッシュアップし、正しいアプローチ方法を導き出します。

考え方として、グルーピングという基本的なアプローチに基づいています。グルーピングとは、関連する要素をまとめることで、整理された構造を作る方法です。具体的には、トップダウンアプローチとボトムアップアプローチの2つの方法があります。
MECEは、ビジネスにおいて重要な要素を漏れなく網羅し、それらが重複しないようにします。これにより、効率的に課題を解決することができるようになります。たとえば、ある企業が新商品を開発する際に、市場調査、商品設計、販売戦略などの要素をMECEの視点で整理したとします。結果、重要な要素を見落とすことなく、かつ重複することなく進めることが期待できます。

しかし、ビジネスは複雑で多様な要素から成り立っており、さまざまな関係性や相互作用が存在します。そのため、すべての要素を完全にMECEで整理することは困難であり、常に情報の漏れやダブりが生じます。完全ということは基本あり得ません。
そのため、MECEの目的は、並べた要素が全体を完全に網羅し、「漏れのない状態でどう分けきるかを考える」ことです。このような思考活動に、MECEの価値があるのです。

BPMN(ビジネス・プロセス・モデリング表記)

PMNとはビジネスプロセスモデリング表記法(英語: Business Process Model and Notation)のことで、業務プロセス(Business Process)の定義や描画法に関する国際標準です。 ビジネスプロセスモデリングは、手描きのシンプルな図から、充分な実装情報を記載するための拡張可能な要素を含む複雑なものまで多岐に渡ります。BPMNが国際基準になっている理由は2つあります。

1つ目の理由は、BPMNは「言語」のように、図形の使い方や定義など独自の文法が存在します。文法が崩れると正しく機能しませんが、文法が正しければ万国共通で使用できます。

2つ目は業務をモデリングできる点です。前述のパワーポイントのフローチャートと違い、業務を分解して階層化することが重要になります。上位概念から下位概念へと業務を細分化していきます。

BPMNを使った業務モデリングの例として、コールセンターにおける電話の取次から対応終了までの流れを可視化するケースがあったとします。ユーザーが電話をかけて発注するところから、対応の開始、ユーザーが会員であるかどうか、など状況によった判断と対応をフロー図にします。
BPMNは、「国際的な標準であり、文法を正しく使わなければ正しく機能しない」と前述しましたが、大規模システム導入の業務分析や全社的な業務改革などではなく、自分や職場の業務の可視化であれば、文法や業務の階層化を定義通りやる必要はありません。自分の仕事を可視化するフレームワークの1つとして使ってみてください。

参考:ビジネスプロセス改革推進室「業務プロセスモデル図ってどう作るの?世界一わかりやすいBPMN解説」

バリューチェーン分析

バリューチェーン分析とは、事業を主活動と支援活動に分けて、ビジネスのどの工程でバリュー(付加価値)を創出しているかを分析するためのフレームワークです。バリューチェーン分析を行うメリットは2つあります。1つ目は各活動におけるコストを把握してその削減を行えること。2つ目は自社の強みと弱みを整理し、競合との差別化戦略を導き出せることです。

実際にバリューチェーン分析をする際には、まず事業活動を主活動と支援活動に分けます。

主活動は、購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービス

支援活動は、全般管理、人事・労務管理、技術開発、調達活動

などに分かれます。

次に、どこの活動に自社の強みと弱みがあるのか、どこにどのくらいのコストが発生しているのかを分析していきます。このプロセスを通して、競合戦略とコスト戦略に落とし込んでいきます。

ECRS(イクルス)

ECRS(イクルス)の原則とは、英語でEliminate(排除)、Combine(統合)、Rearrange(交換)、Simplify(簡素化)の略で、業務改善の手法です。 イクルスは、業務フローを可視化するフレームワークではなく、業務改善するフレームワークとして使われます。個人や組織の業務フローを可視化した後、その業務を止める、簡素化するなどの作業を行います。無駄な業務を客観的な判断軸で指摘することで、業務上の無駄な重複や対立を防ぎます。

例として、工場の稼働効率化を図る場合を考えてみましょう。

1.排除(なくせないか)

不要な工程・なくせる作業がないかを検討します。(例:個包装の手順を廃止する)

2.結合(1つにまとめられないか)

複数の業務を同時に処理できないかを考えます。(例:複数のラインで別々に検品していた作業を1つのラインにまとめる)

3.交換(変更できないか)

業務のプロセスを変更して、効率化できないかを考えます(例:部品の接合と検品の順序を逆にする)

4.簡素化(単純化できないか)

業務の一部を省略することができないかを検討します。(例:不良品の修正を一部ロボットで行う)

KPT

KPTとはKeep、Problem、Tryの頭文字で、アジャイル開発でよく使われる振り返りのフレームワークです。 Keep(維持すること)、Problem(改善すべき問題)を個人またはチームで出し合います。

Keep: アポイントが2件獲得できた
Problem: クロージング中の案件の進捗がよくない

Problemに対するTry(新しく試してみること)を設定します。
たとえば、上長からクライアントの上層部にアプローチしてもらうよう依頼する、などです。

KPTは比較的簡単に始められるがゆえに、マンネリ化しやすいデメリットもあります。 目的をしっかりと考えて、業務改善に繋げることを意識して実践しましょう。

(クリティカルシンキング 鍛え方)

5W2H

5W2Hは、「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「What(なにを)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」「How much(いくら)」の7つの観点からなるフレームワークです。これらの英単語の頭文字をとって5W2Hと呼ばれています。

具体的な活用例としては、プロジェクトの進捗状況を把握する際に「When(いつ)」や「Where(どこで)」の観点から情報を収集し、課題や問題点を特定することができます。また、「Who(誰が)」や「What(なにを)」の観点からは、担当者や業務内容を明確化することができます。
さらに、「Why(なぜ)」や「How(どのように)」の観点からは、業務改善の目的や手段を明確化することができます。そして、「How much(いくら)」の観点からは、予算やコストを把握することができます。

このように、5W2Hは物事を総合的に考えるためのフレームワークであり、業務改善に大いに役立つものです。ビジネスの成功に向けて、5W2Hを活用して効果的な情報収集や意思決定を行いましょう。

4象限マトリクス

4象限マトリクスは、縦横2軸を元に、物事を複数のマスに分類して整理できるフレームワークで、業務改善だけでなくあらゆるテーマでの活用ができます。
このフレームワークは、縦軸と横軸の2つの軸を設定し、それぞれの軸に沿って物事をマッピングすることで、情報を整理することができます。

縦軸は1つの要素を表し、横軸は別の要素を表します。このようにして、物事を4つの象限に分けることができます。 たとえば、仕事の優先順位を判断する際に、縦軸には重要度を、横軸には緊急度を設定し、仕事をそれぞれの象限に配置することで、優先順位を明確にすることができます。重要かつ緊急な仕事は、真っ先に取り組むべき仕事であり、重要でないが緊急な仕事は、他の人に任せるなどの対応が必要です。

このようにして、仕事を効率的に進めることができます。 4象限マトリクスは、物事を整理するための優れたツールです。縦横2軸を設定し、物事を複数のマスに分類することで、可視化や優先順位の判断が容易になります。業務改善だけでなく、個人やプロジェクトの管理にも幅広く活用されることができるので、ぜひ活用してみてください。

マンダラート

マンダラートは、仏教にある「曼荼羅(マンダラ)模様」のようなマス目を作成し、個々のマス目にアイデアなどを記述し、アイデアの整理や拡大を図りつつ思考を深めていくフレームワークです。

マンダラートは、9×9の合計81マスにキーワードやアイデアを記入することで、思考やアイデアの整理を効果的に行うことができます。具体的な手順としては、まずメインテーマを決め、その周辺8つのマス目に関連するキーワードやアイデアを記入します。次に、記入した8つのマス目からさらに派生させた関連キーワードを新たなマス目に記入していきます。これを繰り返すことで、アイデアの整理や発展を進めることができます。

マンダラートを使用することで、思考の整理やアイデアの拡大が容易になります。各マス目にアイデアを書き込むことで、それぞれのアイデアが関連しながらも独立して存在することが視覚的にわかります。また、マンダラートは非常にシンプルな構造でありながら、多くの情報を1つの図にまとめることができるため、複雑な問題の分析や解決にも役立ちます。

シンプルな構造と視覚的な要素を活用することで、効率的な思考や意思決定が可能になります。ぜひ、マンダラートを活用して、自分の思考やアイデアを深めてみてください。

その他のフレームワーク

下記の2つのフレームワークは、前述した専門的なフレームワークのように、実際の業務改善のシーンで広く使われているわけではありませんが、業務を整理するフレームワークとして活用できますので、合わせてご紹介します。

ロジックツリー(決定木分析)

参考:ムービン・ストラテジック・キャリア「コンサルタントが使う思考法(フレームワーク)・問題解決方法『ロジックツリー』とは」

ロジックツリーとは、問題の原因を論理的に分解して真因を特定する手法です。問題や課題をツリー状に書き出してモレなくダブりなく分解していきます。 課題の原因を特定するWHYツリー、問題解決の手段を分解するHOWツリーなどがあります。 ここでは、「売り上げが上がらない」という問題でWHYツリーを活用するシーンをイメージしてみましょう。

ロジックツリー作成の手順

  1. ツリーのフレームを描きます
  2. ツリーを構成する要素を、左から右に順に書いていきます。
    左に抽象的なものを書き、右に行くほど具体的な内容にしていきます
    例:利益が上がらない→コストが多くかかっている/売り上げが増えていない→人件費が嵩んでいる/営業リソースが足りていない
  3. MECEになっているかを確認します(モレがあれば追加、ダブりがあれば削除)
  4. 最後に各要素が論理的に繋がっているかを確認します(論理的に矛盾していないか、飛躍がないかなど)
    最終的に右端に並んだ要素群が、最初に設定した課題に対する具体的な真因となります。

PDCA(デミング)サイクル

参考:デジタルマーケティングブログ「PDCAとは何か?とても簡単に説明します!」

PDCAサイクルとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)をサイクル化して繰り返すことで、業務を継続的に改善する手法です。
たとえば、中途入社者採用の業務でPDCAの活用を想像してみましょう。 現状、ウェブサイトからのエントリー者は多いが面接通過者が20%しかいないとします。

ここで、エントリーする応募者の質を変えることを計画します(P)。
その次に、採用媒体の担当者に募集要項原稿の改善を依頼します(D)。
原稿改善から2週間経過して、応募者の面接通過率がどう変化したかを確認します(C)。
面接通過率が上がっていたものの、目標とする数字には届いていないことがわかったので、原稿内容だけでなく出稿する媒体を変更改善します(A)。

こうしたサイクルをぐるぐる回しながら、改善を進めていきます。

業務改善のフレームワーク活用ポイント

業務改善のフレームワークを活用する際のポイントを、いくつかご説明いたします。

目標や課題を明確にする

フレームワークは、改善の手順やアプローチを提供してくれますが、具体的な目標や課題がなければ、どのような改善を行うべきかがわかりません。目標や課題を明確に可視化することで、現在の状況や進捗状況を把握しやすくなるでしょう。その目標や課題を基準として、「できていること」「できていないこと」「不明な点」「問題点」などを洗い出し、分類・整理して、改善の成果や状況を可視化することが重要です。

業務改善のための優先順位をつける

業務改善にはさまざまな手法やフレームワークが存在しますが、どの課題を優先的に改善すべきかを判断することが重要です。すべての課題を同時に改善しようとすると、リソースの分散や効果の低下が起こる可能性があります。

優先順位をつける一例として、まず、業務の可視化やデータの収集・分析から、とくに問題となっている点を把握し、課題の重要度や影響度の評価が必要になります。そのうえで、改善の容易さ効果を考慮し、実施しやすく効果が高い課題を優先的に取り組むことで、早期に成果を上げることが期待されます。

QCDのバランス

QCDとは、Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)の頭文字をとったもので、業務の改善において重要な要素です。業務の品質は、顧客満足度や信頼性に直結します。そのため、プロセスの見直しや品質管理の強化が必要です。
コストにおいては、業務の効率化や無駄を削減することで、企業の利益を向上させることができます。そして、納期を守るため、タスクの優先順位の設定やリソースの適切な配分が必要です。納期を守ることは、顧客との信頼関係を築くうえで非常に重要です。 品質、コスト、納期のバランスをとりながら業務の改善を進めることで、企業の競争力を向上させることができます。

中長期的な計画を立てる

業務改善は、単に問題を解決するだけではなく、目標を設定し、その目標達成のためにさまざまな施策を行います。そのためには、中長期的な計画が必要となります。計画を立てる際には、現状の分析、具体的な施策の設定、評価指標の設定、コミュニケーションの重要性などに注意しながら進めることが求められます。中長期的な計画を立てて、業務改善を効果的に進めましょう。

現場との共有

業務改善のフレームワークを活用する際、現場との共有が必要となります。現場の意見を尊重しながら具体的な課題や業務プロセスの現状を把握するため、まずはヒアリングを行いましょう。業務改善の目的を明確にし、現場のメンバーと共有することで、取り組むべき課題や改善すべき点を社内全体で理解でき、効率的な改善が期待できるでしょう。

機械化・システム化すると効果的

フレームワークの活用には、機械やシステムを導入するとさらに効果的です。人的ミスや手作業による時間の浪費が減り、作業の効率化や品質の向上が実現します。

ここでは「Power Automate」をおすすめします。Power Automateは、業務プロセスを自動化するためのワークフロー構築・RPA作成ツールであり、あらかじめ設定されたフローに従って処理を行います。

業務改善のフレームワークとの連携が可能で、PDCAサイクルやロジックツリーと組み合わせることで、業務プロセスの見える化や効率化を図ることができます。また、グラフやチャートを自動的に作成し、データの傾向や相関関係を視覚的に把握することも可能です。これにより、業務内容の可視化を円滑に進めることができます。

このように、膨大な情報を自動的に収集し、可視化に必要なデータが抽出できるため、反証可能性を見つけ出し、批判的な分析を行うことも可能となります。そのため、より質の高い業務改善を実現できるのではないでしょうか。

まとめ

以上、さまざまなフレームワークをご紹介しました。 すでに社内資料で活用しているものもあるかと思いますが、フレームワークには絶対的な正解がありません。複数のフレームワークでアプローチしてみて、プロジェクトの内容やメンバーの仕事の進め方にしっくり来るものを採用していきましょう。目的は業務の効率化であり、綺麗にフレームワークを描くことではありません。 フレームワークを扱うメンバーの考え方や仕事の進め方も考慮して、実際に行動につながる業務改善のフレームワークを利用するようお勧めします。

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よくある質問
  • 業務改善に活用できるフレームワークとは何ですか?
  • 効果的な業務改善を推進するための分析方法のことを意味しています。

  • 業務改善のフレームワークの種類はどんなものですか?
  • ・BPMN(ビジネス・プロセス・モデリング表記)
    ・バリューチェーン分析
    ・ECRS(イクルス)
    ・KPT

株式会社ソフィア

コミュニケーションコンサルタント

宇佐美 草太

組織風土や企業理念浸透などの視点からコミュニケーション調査を設計・分析し、改善施策をご提案します。また、ITツール活用支援や業務フロー改善など、業務プロセス最適化のご支援も行っています。

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