2020.12.28
コロナ禍で将来の不確実性が高まっている今、目まぐるしく変化する事業環境日々変化する事業環境に対応しながらも、変化への対応力を高めるため、自律的な組織への変革を課題とする会社が増えています。しかし、いざ自社の変革を推し進める立場になったとき、書籍やセミナーなどでヒントは得られるものの、実際は組織構造や人間関係の問題、人手不足などで思うように進まない…というご担当者も多いのではないでしょうか。
社内の取り組みであるがゆえに、なかなか表舞台で語られることがない組織風土改革のホントのところについて、担当者の生の声を届けよう!ということで、株式会社西武ホールディングス広報部の國島敏宏さんに登場いただき、パブリックリレーションズ協会「PRアワードグランプリ2018」でシルバーを受賞したグループビジョン浸透・推進施策の取り組みについて、同取り組みの支援を担当しているソフィアの森口静香とのディスカッション形式で語っていただくオンラインセミナーを開催しました。
当日は、自社の組織風土改革に携わっている方を中心に26社36名にオンラインで参加いただきました。まずは國島さんから、西武ホールディングスが組織風土改革に取り組んできた経緯や、活動の全体像について説明いただき、後半は参加者から事前に寄せられた質問や、セミナーでお話したことに対してチャットでリアルタイムに寄せられる質問に回答していきました。
西武ホールディングによる取り組みの概要についてはこちらの記事をご覧ください
働く人のいきいきとした笑顔のために PRアワードグランプリ2018受賞レポート
入社時にほぼ全社員が現場に配属されるという西武グループ。國島さんも、入社時には西武鉄道で駅係員、車掌、運転士をされていたとのことで、経営陣や管理部門が非常に「現場」を大切にしているという姿勢が印象的でした。また、グループビジョン浸透・推進に関する多岐にわたる取り組みを、担当者2名が他業務と兼務で担当しているということなどに、参加者からは驚きの声が上がり、沢山の質問が寄せられました。質問の一部をご紹介します。
・グループビジョン定点アンケートの実施方法や質問内容は?
・表彰の運営体制や審査基準は?
・社長ブログの運営方法や更新頻度は?
・ホールディングスという立場で苦労することは?
・ビジョンの浸透(長期での企業価値向上)、現場の日々の業務(短期的な収益)の間にあるギャップをどう埋めているのか
・活動に関する情報発信や情報伝達をどのようにおこなっているのか
・グループ内広報と、外向けの広報の連携について
・ビジョン浸透度とコンプライアンス違反等好ましくない状況の関係について
一つひとつの質問に対し、実際の取り組みや國島さんご自身の体験を踏まえて丁寧にお答えいただきました。関係者の巻き込み方や、グループ各社との連携のありかた、ネガティブな意見への対応、調査結果の生かし方など、取り組みの裏話や苦労話の中に、組織変革の仕事の面白さややりがいが垣間見えました。
西武グループのグループビジョン浸透・推進活動はグループ再編の2006年から始まり、ソフィアは2012年から取り組みの支援をしています。取り組み開始から14年が経過した現在も、会社の状況や事業環境に合わせて毎年新しい趣向を取り入れ、活動を進化させています。主要な取り組みである「ほほえみ賞」「ほほえみFactory」への参加者は通算で1,000名以上。活動に参加した社員がアンバサダーになり、グループ全体へと活動の輪が広がっていっています。
「繰り返し、続けていくことが大事。最初は『会社のこと』でも、続けていくと社員にとって『自分のこと』になっていきます。最初は偽善かもしれない。でも続けていくうちにやることが普通になり、当たり前になり、やがて善に変わっていくんです」(國島さん)
ソフィアでは今後も、企業の中で改革に取り組むご担当者の生の声を届けるセミナーを企画してまいります。興味のある方にはメールマガジンで情報をお届けしますので、ぜひご登録ください。
メルマガ登録はこちら>>>