インターナルコミュニケーションに役立つ仕組みやツールをご紹介
目次
インターナルコミュニケーションは、従業員同士のつながりを強化して組織を活性化するために必要です。インターナルコミュニケーションを充実させることで、企業の運営がスムーズに進み、業績を上げることができるでしょう。
昨今では、インターナルコミュニケーションを簡単に活性化させるための便利なツールが多数あります。そこでこの記事では、おすすめのツールとインターナルコミュニケーションを効果的に導入する方法を説明します。
そもそもインターナルコミュニケーションとは
「インターナルコミュニケーション」とは、会社と社員、社員同士、部下と上司など、社員が組織内のコミュニケーションを活性化し、活動や情報を伝えることです。「社内コミュニケーション」と訳されることもありますが、インターナルコミュニケーションは社内広報誌やその他メディアでの一方通行の発信だけでなく、社員同士の双方向のコミュニケーションを含みます。インターナルコミュニケーションを活性化し、情報交換や対話会をすることで、社員が企業理念・ビジョン・バリュー・カルチャーなどを深く理解することができるでしょう。
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インターナルコミュニケーションのツールをご紹介!
インターナルコミュニケーションを行う際は、「エンプロイーエクスペリエンス」の向上に努めましょう。エンプロイーエクスペリエンスとは、従業員の体験を指し、昨今HR業界で注目を集めている概念です。
変化が著しく、確定要素に欠ける社会情勢により、従業員の価値観や就労への姿勢、遭遇する課題やキャリアパスの展望などが不確定となり、従業員の意欲、ひいては労働生産性を低下させています。そのため、従業員の定着率、労働生産性向上に効果的な会社内での経験、すなわちエンプロイーエクスペリエンスの重要性が盛んに叫ばれています。
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効果的にエンプロイーエクスペリエンスを向上させるためには、インターナルコミュニケーションのためのさまざまなイベントやメディアなどを積極的に活用しましょう。手段はいくつかあるので、何をどのように活用するのか、戦略を立てなければなりません。まずは自社の課題を洗い出し、インターナルコミュニケーションを行うことで何を実現したいのか、目的を設定します。その上で、自社の目的に合った方法を探していくのです。以下では、代表的な方法の例をいくつかご紹介します。
社内報
社内報・社内パンフレットは、トップダウン型のコミュニケーションに特に効果的なツールです。時間や場所を問わずに多くの人が閲覧できる媒体なので、広い範囲に向けて情報を共有できるでしょう。最近では、紙媒体だけでなくWeb版の電子社内報も一般化していて、より手軽に作成できるようになっています。
掲示板、ポスター
昔ながらの手法ではありますが、社内に掲示物を貼り付けるのも良い方法です。特に、キャンペーンの周知など簡潔な情報の共有に効果的です。また、なにか注意喚起したいことがある場合にも効果を期待できるでしょう。
トップメッセージとストーリーテリング
ストーリーテリングとは、印象的な物語を織り交ぜながら物事を伝える説明手法です。ストーリーテリングを駆使することにより、聞く人を惹きつけることができます。たとえば社内活動の方針を説明する際など、明確にメッセージが定まっている場合に用いるといいでしょう。
社員参加型イベント、社内コンテスト、表彰制度
表彰制度を設けたり、参加型のイベントを催したりすることもインターナルコミュニケーションの手法の一部です。社員に自発的に参加してもらうことで、経営への参画意識を高めることができます。
たとえばオムロンでは2012年にTOGA(The Omron Global Awards)という社内表彰制度を設けました。これは、企業理念実践に取り組んだ優秀事例を表彰する制度で、企業理念の効率的な浸透を図ったものです。また西武グループでは、グループビジョン浸透に関する優れた取り組みを讃える「チームほほえみ賞」・「西武グループ チームほほえみ大賞」を設けています。
イントラネット/社内ポータル
イントラネットとは、組織に必要な情報やツールをまとめた社内グループウェアを指します。かつては、社内のシステムは社内ネットワークに接続しないと使えないケースが多かったものの、最近ではオフィスに出社していなくても、クラウド上で便利にアクセスできるようになっています。Microsoft 365、Google Workspaceなどが代表的なサービスです。生産性の向上のための便利なコンテンツを集めて共有することが可能です。
デジタルワークプレイス
前出のGoogle Workspaceなどのデジタルワークプレイスを導入することも、大きな変革になるでしょう。
これは「インターネット環境が整えばどこでも仕事ができる」という、新しい働き方に合ったビジネス戦略です。従来は個人のデバイスの中にアプリケーションやデータを置くのが一般的でしたが、すべてをサーバーに一括して管理することで、どこからでもアクセス可能です。デジタルワークプレイスを導入すれば、時間や場所にとらわれない、より自由な働き方が実現されます。いつでも社内の情報にアクセスできるようになり、コミュニケーションも向上するでしょう。
対話会、オフサイトミーティング
経営層と現場が気軽に意見を交わす場所として、対話会・オフサイトミーティングを行うことも効果的な手段です。オフサイトミーティングとは、通常業務で利用しているオフィスではなく、自然の中や開放的なレンタルスペースなど、社外の会場で開催されるミーティングです。
普段の業務と違う環境で、普段関わらない関係性の社員同士が率直に意見を出し合える場を設けることで、経営層が現場の問題をいち早く汲み取ることができたり、現場が会社への帰属意識を高めたりと、特別な体験をすることができるでしょう。
社内SNS
社内SNSの積極的な導入もおすすめです。社内SNSはFacebookやInstagramなどと違い、企業内でのやりとりに限定されたSNSです。代表的なツールは、Chatwork、Slack、Yammer、LINE WORKSなどです。
業務上のやりとりがメールよりも簡単に行えるうえ、データなどの共有もメールよりスムーズです。また、やりとりの途中でメンバーを加える場合も、さかのぼって情報を確認することもできます。さらに、社内の他部署同士のつながりもより深められるようになるため、組織としての連携を高めていくことができるでしょう。
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個々人のコミュニケーションスキル向上
私たちが仕事をする上で、人間関係や業務をスムーズに進めるために欠かすことができない最大の要素として「コミュニケーションスキル」が挙げられます。インターナルコミュニケーションにおいて、社員同士のコミュニケーションは、様々な社内外の関係者を行動促進したり、動機付けを行ったり、または効果的な合意形成や意思決定、そして実行促進を進める上での社内コミュニケーションに大きく影響します。組織では、会議日程を決めるなどの小さな調整・意思決定から、経営方針などの重要な問題解決から合意形成まで、日々さまざまな対人コミュニケーション繰り広げられています。その際、関係者間の意見を上手く調整できるか、そしてスピーディーに合意形成まで持っていけるかが組織のパフォーマンスを左右します。
ビデオ配信、YouTube
ビデオ配信やYouTubeでの動画公開によって、企業のビジョンやトップメッセージを配信することも効果的な手法です。テキストや口頭だけの情報発信よりも記憶に残りやすく、ビジュアルを駆使して説明できるため理解しやすいという点が、動画を使うメリットでしょう。
リアルタイムで行うライブ配信形式を選べば、視聴者と広く質疑応答を行いながら発信することが可能です。アーカイブを残してオンデマンド配信にすれば、時間を問わず視聴できるのでより多くの社員から見てもらえるでしょう。ビデオ配信は、工夫次第でとても便利に活用できる方法なのです。
ログデータ・アンケート
上記で紹介した方法は、コミュニケーションの「場」としての役割を担うものです。しかし受け手の反応が見られないままでは、コミュニケーションは成立しません。場を与えるだけでなく、ログデータを取ったりアンケートを行ったりすることで、反応をデータとして取得することがとても重要になります。できるだけ多くの反応を、自然なかたちで取得できるように工夫しましょう。そして、そこで得た反応に企業としてアクションを取るようにしましょう。
ここまでいろいろなツールを紹介しましたが実際に自社に当てはめたとき、何をどう使えばいいのか疑問もあるかと思います。参考までに以下のページでは、ソフィアが支援した企業の事例をまとめています。背景にある課題に対し、導入後の社内の変化など詳しく書かれていますのでご覧ください。
まとめ
インターナルコミュニケーションは健全で活発な組織運営のために重要なものです。
インターナルコミュニケーションを効果的に行うためのツールは、今の世の中に数多く存在しており、簡単に導入できるものもあります。企業の課題を明確にし、課題解決のための最適なツールを選び取っていきましょう。
ただしツールの導入はあくまで手段です。大切なのはツールによって従業員を動機付けし行動変容を促すことです。コミュニケーションは双方向の活動であり、経営層や従業員からの一方的な発信では、コミュニケーションは成り立ちません。従業員からの反応を受け取ることができたら企業としてしっかりと反応することが重要です。そうすることで企業の運営がスムーズに進み、業績を上げることができるでしょう。
関連事例
株式会社ソフィア
先生
ソフィアさん
人と組織にかかわる「問題」「要因」「課題」「解決策」「バズワード」「経営テーマ」など多岐にわたる「事象」をインターナルコミュニケーションの視点から解釈し伝えてます。
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