2023.03.13
職場崩壊が起きる組織の特徴とは?組織力を強化して職場を活性化させる方法もご紹介
目次
職場崩壊とは、職場に物理的損害が生じているのではなく、職場コミュニケーションに問題があり関係性が崩壊している状態を指します。職場崩壊が起きてしまうと、次第に業務が立ち行かなくなり、業績の悪化にも影響します。結果的に、組織としてかなり大きなダメージを負うことになってしまうでしょう。
そのような事態を避けるためにはどのような対策ができるのでしょうか。ここでは、職場崩壊が起きてしまう組織の特徴や、職場崩壊を未然に防ぐために組織力を強化する方法を紹介します。職場コミュニケーションを活性化させる参考にしてみてください。
職場崩壊の末路
職場崩壊が起きてしまった場合、企業にはどのようなダメージがあるのでしょうか。最初は、業務へのモチベーションが低くなるなどが考えられますが、崩壊が進むと解雇や人事異動につながります。以下では、職場崩壊の末路として考えられることを解説します。
退職者が続出する
職場崩壊の末路としてまず考えられるのは、退職者が続出することです。職場崩壊していると、働く社員のモチベーションは削られていき、積極的に働く意思も次第に抱けなくなるでしょう。また、組織に対する貢献意欲は低下していき、帰属意識もなくなってしまいます。結果的に、その職場で働き続けようという気持ちもなくなり、退職者が続出する末路が待っているのです。
仕事が回らなくなる
従業員が職場に貢献したいという気持ちを持てなくなると、仕事に対して積極性や責任感を保つのは難しくなるでしょう。個人の業務効率が低下するのは、職場全体としての成績低下にも関係します。場合によってはやる気のある従業員が業務を肩代わりするかもしれませんが、こなせる業務量には限界があるので、業務がパンクしてしまう恐れもあります。仕事が正常に回らなくなり、果たすべき業務をこなせなくなるのは時間の問題でしょう。結果、クライアントとトラブルを起こす可能性もあります。
新しい人が入ってこない
現代社会ではSNSやWebサイトを通じて、職場の評判がすぐに広まることも考えられます。社員が職場の実情を書き込む企業評価サイトもあります。職場を探す人の多くは、その会社の評判や口コミを調べることも多く、悪いコメントが投稿されていると、採用に影響を及ぼす可能性があるでしょう。特に、職場崩壊などのマイナス要素が書き込まれている場合、会社の印象は悪くなってしまいます。
管理職の降格、異動
職場崩壊が起きて上記のような問題が顕在化すると、職場は大きな痛手を負ってしまいます。最終的には、職場の体制を変更する必要性が生じるでしょう。例えば、その職場の管理職を降格させる、異動させるなどです。外資系企業の場合は、パフォーマンスを出せなかったということで、責任者が解雇されるケースもあるでしょう。
職場崩壊になり得る組織の前兆
ここまで、職場崩壊によって起こりうる末路を解説しました。職場崩壊が組織に与える影響は、業務の質の低下だけでなく、職場の体制にも関わるため未然に防ぐことが求められます。ここからは、職場崩壊の前兆について解説します。前兆にいち早く気づき、問題が深刻化する前に対策を取りましょう。
メンタルに問題を抱えている社員が多い
メンタルに問題を抱えている社員が多く在籍している場合、職場崩壊につながる可能性があります。株式会社Mediplatが産業医500人を対象に行った「従業員のメンタル不調に関するアンケート調査」では、メンタル不調の要因の7割は、上司が原因であることがわかっています。職場の人間関係の雰囲気が従業員の精神状態に大きく影響するのはよくある話です。メンタルの不調を訴える人が多いということは、それだけ人間関係に深刻な問題があるということが予想されます。もちろん、性格的に職場になじめずに、周囲とうまく人間関係を作れないというケースもあるでしょう。また、仕事が思うようにできない結果、自分を責めてしまってメンタルに不調をきたすことも可能性として考えられます。しかし、いずれにしても、良好な人間関係を築き、コミュニケーションが取れている組織であれば、本人のメンタルに影響が出る前に対策が打てるはずです。
従業員エンゲージメントが低い
従業員エンゲージメントが低いのも、職場崩壊が起きる組織の大きな特徴です。従業員エンゲージメントとは、働く人の貢献意欲や組織ビジョンへの共感の度合いを指します。従業員エンゲージメントの低さは、多くの場合コミュニケーションの希薄化に起因します。昨今、テレワークが一般化し、職場内でコミュニケーションをとる回数も質も大きく低下しています。実際に、日本労働組合総連合会の「テレワークに関する調査2020」では、コミュニケーションの量と質、上司や同僚とのコミュニケーションが不足したと答えた人は37.6%にのぼりました。職場で十分なコミュニケーションが取れていないと感じた場合、従業員のエンゲージメントも低くなっている可能性があるため注意が必要です。
短期間に一気に従業員が辞める
もし、短期間で次々に従業員が辞めてしまった場合、職場はすでに深刻な問題を抱えている可能性があります。問題を放置していると、職場崩壊へとつながりかねません。職場では顕在化されていない人間関係のトラブルが起きていることや職場に対する不平不満を抱いていることが考えられます。職場崩壊を未然に防ぐためにも、早急に原因を明らかにする必要があります。
職場崩壊が起きる原因
職場とは、契約的な関係と人間的関係のバランスの上に成り立っており、その調整は組織全体の建前のようなコミュケーションではなく、嘘偽りのない、詭弁やごまかしのないコミュニケーションです。コミュニケーションをその場ですぐに取ることができるため、職場内のコミュニケーションは、具体的かつありのままで、時間的・空間的に同期化されています。
一方、組織のコミュニケーションは、多くの情報を多くの社員に届ける必要があるため、抽象的かつ演出的な方法を取ります。全員の顔と名前が一致するような小さな組織でない限りは、情報を伝達することが困難であるためです。
多くの社会課題にさらされ、労働環境も大きく変わっている現代の職場では、コミュニケーションに関する様々な問題が生じています。特に、現代の多くの職場では、さまざまな業務をメンバーが入れ替わりで行うようになり、新しいプロジェクトが発生するたびに人間関係が新たに構築される傾向が強くなっています。職場は組織内における小さな組織のため、職場の問題は最終的に組織の問題へとつながっていきます。
職場崩壊を防ぐための方法
職場崩壊を防ぐためにはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。職場崩壊の原因は、目に見えないところから発生するものです。例えば、なんとなく雰囲気の悪さを感じたり、メンバー同士の価値観が擦れ違っていたりなど、些細な要因がやがて大きな問題に発展していきます。だからこそ、目に見えない要素を把握し、適切に対処していくことが大切になります。
社内コミュニケーションを活性化させる
職場崩壊を防ぐには、社内コミュニケーションを活発化させることが重要です。リーダーは社員同士が積極的にコミュニケーションを取れるように環境を整えましょう。社員の交流が活発化すると、人柄や趣味など業務外の話もするようになり関係性が良好になります。業務におけるコミュニケーションも円滑になり、業務効率アップにつながるでしょう。
具体的な手法としては、社内報で互いの活動を知り得る機会を与える、社内チャットなど気軽な交流ができる場を設けることなどがおすすめです。また、1on1ミーティングなどの面談の場を設けミーティングを増やすのもいいでしょう。ほかにも、クラブ活動などの課外活動を促進することも、コミュニケーションの活性化に大きく寄与するでしょう。
コミュニケーションスキルを向上させる
社内コミュニケーションを活性化させただけでは、職場崩壊を防げません。職場崩壊を防ぐために有効なのは、コミュニケーションスキルを強化することです。コミュニケーションスキルの明確な定義はありません。しかし、対人的なやりとりにおいて円滑に意思疎通できる能力や、仕事で必要な対人関係を円滑かつ良好に保つ能力を指すことが一般的です。
コミュニケーションスキルを高めるためには、ディベートやディスカッション、ファシリテーションやレトリックなどの手法があります。また、研修によってコミュニケーションスキルを向上させることが可能です。コミュニケーションスキルについては下記記事で紹介しているので、気になる方はご覧ください。
まとめ
職場崩壊が起こると、組織は深刻なダメージを受けてしまいます。業務が思うように回らなくなり、人材が不足するなど、最悪の場合組織の存続が困難になるケースもあります。
職場崩壊を未然に防ぐためにも、組織力を高め職場を活性化しましょう。組織力を高めるために重要なポイントになるのが、社内コミュニケーションです。社内コミュニケーションを活性化することで職場崩壊を未然に防ぎ、社員のモチベーション及びエンゲージメントを高めていきましょう。
関連事例
よくある質問
- 職場崩壊してしまうと最悪どうなりますか?
・退職者が続出する
・仕事が回らなくなる
・新しい人が入ってこない
・管理職の降格、異動
- 職場崩壊の防止策はありますか?
・社内コミュニケーションを活性化させる
・コミュニケーションスキルを向上させる
- 職場崩壊の前兆は?
・メンタルに問題を抱えている社員が多い
・従業員エンゲージメントが低い
・短期間に一気に従業員が辞める
株式会社ソフィア
先生
ソフィアさん
人と組織にかかわる「問題」「要因」「課題」「解決策」「バズワード」「経営テーマ」など多岐にわたる「事象」をインターナルコミュニケーションの視点から解釈し伝えてます。
株式会社ソフィア
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