2024.06.07
伴走力を身に着けたら、仕事の質はどれだけ変わるのか?【ソフィア社員対談】
目次
ソフィアでは、お客様とともに考え、ともに走る伴走者であることを大切にしています。そんなソフィア内で最近「伴走力」を身に着けて急速に成長しているメンバーがいるという噂が……。その成長の秘訣を、対談で根掘り葉掘り探ってみました。
廣田拓也(写真左)
ソフィア代表であり、ソフィアクロスリンク代表でもある。ソフィアの「伴走」を体現する第一人者。現在は地域自治体や教育現場へ伴走する日々。
古川貴啓(写真中央)
研修・ワークショップ講師を中心にキャリアを積んできたが、最近プロジェクトをまとめ顧客に伴走する存在へと急成長中。三上とは「みっちゃん」「ふるちゃん」と呼び合う仲。
三上晃潤(写真右)
事業開発部メンバー。向上心と知的好奇心の塊。伴走力強化を目的とした社内講座を企画し、廣田さんから投資を引き出す。古川とは「みっちゃん」「ふるちゃん」と呼び合う仲。
ふるちゃん大成長の謎、一体なぜ?
- 三上
- 突然だけど、最近明らかにふるちゃん(古川)の仕事の幅がめちゃくちゃ広がっているんだよね。これまでは研修やワークショップの講師として「何をやるか決まっている状態から中身を決めていく」という仕事が多かったけれど、最近はより「曖昧な問題を紐解いて課題を定義するところから始めて、解決方法を考える」という仕事に変化していると思う。
- 廣田
- 具体的に、最近はどんな仕事をしているの?
- 古川
- 最近担当したプロジェクトでは「部署内のコミュニケーションを活性化したい」という要望に対して、ヒアリングやアンケートをもとに問題点を整理・可視化した上で、その解決策を部員みんなで考えようというワークショップを開催しました。加えて動画やメルマガで情報発信も行いましたね。結果として顧客側の評価も高くて、部内で正式に組織を立ち上げて実務として取り組んでいくことになりました。ワークショップという手段ありきではなくて、どんなコミュニケーションがいいのかを定義づけた上で、あくまで手段としてワークショップを行ったというところが、今までとは大きく違うかなと思います。
- 廣田
- お客様が本気になって業務に落とし込むって、すごいことだよね。まさに世界を変えているってことだもの。ソリューションの幅だけでなく、変化を起こす力という意味でもレベルアップしたのかもしれないね。
- 三上
- 怒らないでほしいんだけど(笑)、ふるちゃんって以前は研修やワークショップ以外のことはやらないというスタンスをとっているように見えたんだよね。
- 古川
- そうかな? 確かに、プロジェクトへのかかわり方にも種類があるということに最近やっと気づいた気がする。昔は足りない部分を全部自分で補おうとしていたから、得意分野以外はできないと捉えていたのかもしれないなあ。今はお客様とメンバーの間に立って、足りないものを見つけたとき、他のメンバーの力で補っていくということができるようになってきたなと感じるよ。
- 三上
- そうそう、今は得意なメンバーをアサインしつつ、プロジェクトをまとめる側に立っているよね。その変化ってどんなきっかけがあったんだろう?
- 古川
- 以前パーパス策定のプロジェクトにアサインされたことがあったんだよね。ワークショップを取り入れつつも、長い期間でパーパス策定をサポートしていこうというプロジェクトで、最初は戸惑いもあったんだけど「そこにいる人々がゴールに近づけるよう導いていくという点では、大きく見ればワークショップと一緒だよね」という結論に至ったんだ。結果として色々なメンバーの力を借りながらやり遂げることができて、お客様もすごく満足してくれて。それが今起こっている変化のきっかけになったプロジェクトじゃないかなと思うよ。
組織や仕事の変革に「伴走者」が求められる理由 ~シリーズ「変革する人には伴走者が必要だ」①
いまビジネスの世界や教育や行政などににおいて注目されている「伴走」という概念。創業以来、顧客企業の課題解決や…
ソフィアが標榜する「伴走力」とは
- 三上
- ソフィアでは伴走というキーワードを大切にしていますよね。
- 廣田
- 組織の課題というのは、顧客によって千差万別で、解決の手段もさまざまだから、手段(ソリューション)ありきの向き合い方では根本的な解決は難しい。ソフィアは第三者の立場で組織課題解決をサポートするのが強みでもあるけれど、一方で外部の人間が解決まで実践してしまうと、それがなくなったときに後戻りしてしまうケースもあるんだよね。顧客自らが主体的に課題を解決しようという意識と行動を生み出していくという意味で、伴走という言葉を使っているかな。時間とリソース、予算との兼ね合いを常に判断しながら、次の一手を考えて、顧客の背中を押していく必要があるよね。
- 三上
- 以前から廣田さんと「案件の難易度が上がってきている」という話をしていましたよね。単発かつ既存の手段では解決できそうにない、より抽象的な相談で解決手法も多岐にわたりそうな案件が増えて、事業開発部(営業)としてもプロジェクトにどんなコンサルタントをアサインするべきか悩む瞬間が増えました。それぞれの専門性は生かしつつ、より広範囲な問題解決ができるよう全体的なレベルアップが必要なんじゃないか、それこそがソフィアが標榜している「伴走力」なんじゃないかと感じて、2022年度に廣田さんに社内での伴走力強化を提案しました。
- 古川
- その話を聞いて僕も「伴走力を身に着けたい」と思ったんだよね。社内でみっちゃん(三上)が主催してくれた「具体と抽象」に関する講座を通して学んだことも、最近の変化に結びついているのかもしれない。
- 廣田
- なぜこのタイミングで伴走力をつけたいと思ったの?
- 古川
- 研修やワークショップの仕事をしながら、コミュニケーションを変えていくためには、それだけが接点ではないよなとずっと思っていました。会社の中でも中堅になってきて、今後のキャリアを考える中で、自分ももっとお客さんと長く付き合ってみたいという思いがあったんだと思います。
- 三上
- そうだ、ふるちゃんは前から経営層と話がしたいと言っていたよね。そのためにはもっと広い視野や高い視座で物事を捉える必要がある。その延長線上に伴走力があったのかも。
- 古川
- 研修でもよくお話しするんだけど、現代ってもう「こうすればいい」という明確な答えがある時代じゃないよね。常に変わっていく状況の中で、相手と向き合い考えるという状態や関係性をキープできないといけない。それが伴走力だと思うし、お客様との仕事だけでなく、マネジメントとしても今後絶対に必要になる能力だなと感じているよ。
馬になり、御者になり、ともに進んでいく
- 廣田
- ふるちゃん的「伴走力」ってどんなものなの?
- 古川
- 主役ではないけれど、主役に負けないくらい考えて動き、周りを動かすこと……でしょうか。 自分のやっていることの目的まで深堀りし、もっとやったほうがいいことまで考えて提案していく姿勢は、研修だけやっていた頃にはなかった視点だと思います。
- 廣田
- 面白いね。それってプロジェクトマネジメント能力とはまた違うのかな。
- 古川
- 僕にとってプロジェクトマネジメントは、ゴールに向かって馬車がちゃんと走れるように道を整える作業。伴走というのはどんな道であろうとも、時に馬になり、御者になりながら、ゴールを定めて前に進んでいく感覚に近いです。
- 廣田
- 道を整えるプロジェクトマネジメント,顧客の動力源をもとに前に進ませようとする伴走。二つって似ているようで相反する部分もある。どちらも求められるからこそ、ソフィアの仕事って難しいよね。
- 古川
- そうですね。その両立の難しさを、日々感じられるようになったのは、一つ成長したということかもしれませんね。まだまだお客様と一緒に試行錯誤していくことの方が多いですが、場面場面で自分をどう使えば、前に進んでいけるのかをこれからも考えていこうと思います。
- 三上
- 社内の伴走力強化プロジェクトでの学びも活かしつつ、より顧客組織に対する関与度を高めながら価値提供をしていっている古ちゃんを頼もしく感じるよ。これからも一緒に学びながら、顧客提供価値を高めていこう。
2022年度 伴走力強化プロジェクトではこんなことを実施しました
●ラーニングプラットフォームの整備
・LMS365を利用したSofia Academyの立ち上げ
・Udemy導入
●ラーニングコンテンツの整備
・プロジェクトの事例化
・社内研修や読書会のアーカイブ
・ソフィア主催セミナーのアーカイブ
●勉強会
・関連書籍による読書会
・Udemy共有会(デザイン思考)
・社外講師による「具体と抽象」研修(全2回)
・社外講師による伴走力強化研修(全4回)
(文:岡田耶万葉)
株式会社ソフィア
代表取締役社長、チーフコミュニケーションオフィサー
廣田 拓也
異なる世界にある共通項を見つけて分断をつなぐことが得意です。最近ではソフィアがこれまで培ってきたノウハウやテクノロジーを活用し、地域の教育分野に力を注いでいます。思考回路と判断基準は、それが面白いかどうか。そして指示命令は、するのも、されるのも嫌いです。だけど、応援を要請されたら馬車馬のように動きます。
株式会社ソフィア
代表取締役社長、チーフコミュニケーションオフィサー
廣田 拓也
異なる世界にある共通項を見つけて分断をつなぐことが得意です。最近ではソフィアがこれまで培ってきたノウハウやテクノロジーを活用し、地域の教育分野に力を注いでいます。思考回路と判断基準は、それが面白いかどうか。そして指示命令は、するのも、されるのも嫌いです。だけど、応援を要請されたら馬車馬のように動きます。
株式会社ソフィア
ラーニングデザイナー
古川 貴啓
組織の風土、行動を変えていく取り組みを企画設計から、実行継続まで支援しています。ワークショップなどの対話を通して新たな気づきを組織に生みだし、新たな取り組みを始めるための支援を得意としています。
株式会社ソフィア
ラーニングデザイナー
古川 貴啓
組織の風土、行動を変えていく取り組みを企画設計から、実行継続まで支援しています。ワークショップなどの対話を通して新たな気づきを組織に生みだし、新たな取り組みを始めるための支援を得意としています。
株式会社ソフィア
事業開発部 リーダー
三上 晃潤
人事部、広報部、経営企画部、情報システム部などにうかがい、企業によって異なる組織のお悩みや課題、お困りごとを聞き、解決するための提案をしています。
株式会社ソフィア
事業開発部 リーダー
三上 晃潤
人事部、広報部、経営企画部、情報システム部などにうかがい、企業によって異なる組織のお悩みや課題、お困りごとを聞き、解決するための提案をしています。