2025.01.10
中小企業・ベンチャー企業にとって社内報は有用なのか?【ソフィアメンバー座談会】
目次
ソフィアでは社内コミュニケーション活性化を目的とした社内報の制作と運用支援を行っています。今回新たに中小企業・ベンチャー企業のお客様向けの社内報サービスを開始することとなりました。中小企業・ベンチャー企業における効果的な社内報の活用方法や、効率的な運用について、社内報チームが話し合いました。
ソフィアが考える、社内報の目的や効果
廣井
かねてから社内報チームで話し合いたいと思っていたのは、「中小企業・ベンチャー企業にとって、社内報は有用なのか」ということ。ここでの中小企業の定義は、従業員数が300人以下の企業とさせてもらいます。
ソフィアも中小企業ですが、ソフィアのオープン社内報【そふぃあと!】がどのように活用されているか、皆さんの経験も踏まえてリアルな話も聞けるといいかなと思っています。
振り返ると、ソフィアが自社の社内報を作った時の従業員数は30人以下でした。2、30人でも作った方がいいと個人的には思っています。特にベンチャー企業のように、これから社員を増やしていく会社は、社内報があるといいなって思う。
田中
社内報の媒体は紙とWebがありますが、ソフィアとしてはその両方を中小企業にご提供して、有効に使っていただきたいですね。
廣井
例えば紙は500部ぐらい刷って、Webの方は会社のホームページがあればそこにPDFなりeブックにして掲載することもできるようにします。Webのみの社内報も増えていますが、やっぱりプリントにはこだわりたいですね。特に中小企業の方には社員に配るだけじゃなくて、お客様に配れるように営業ツールとしても使ってもらいたい。
岡田
【そふぃあと!】は中小企業の社内報のサンプルとしてイメージしていただきやすいものですよね。
廣井
【そふぃあと!】は社員有志で作って、全8ページの冊子を印刷して配布したり、ウェブ上でも公開しているので、社員の人たちが有効活用してくれています。
採用の時に【そふぃあと!】を見て、会社やメンバーの雰囲気に惹かれて入ってきましたっていう人もいます。それから冨澤さんが新卒の時には、入ってすぐに【そふぃあと!】を作ってもらいました。新入社員が社内報を作るのは、その会社のこともわかるしいい試みだと思う。
毎号元気になれるソフィアの社内報【そふぃあと!】
少人数の会社が社内報を導入するメリットとは?
廣井
改めて皆さんに聞きたいです。従業員が300人以下よりもっと少ない人数、例えば100人未満の会社にとって社内報の有用な点、小規模の会社ならではの悩みが社内報を作ることでどのように解決できるか、教えてください。
従業員がお互いを知り合うツールとしての社内報
岡田
私は仕事柄、特定のメンバーとばかり一緒に仕事することが多いので、普段あまり関わらないメンバーの姿や日頃考えていることを知れるという意味で面白くて、なんだかんだ【そふぃあと!】を見ちゃいますね。
作る側としても【そふぃあと!】をきっかけにメンバーと関わる時間が増えたので、社内コミュニケーションのツールとして役に立っていると思います。
田中
前職で、毎週持ち回りでブログを公開していたのを思い出しました。仕事中だとお互い業務の話しかしないけれど、ブログのおかげで他の人の趣味とかが分かるようになって、社員同士の話のきっかけになることは多かったです。
松本
私はソフィアに入社した時コロナ禍で、初日で初めてオフィスに来てみんなに会うみたいな感じで。それ以降もあんまり会えなかったので、オンボーディングには【そふぃあと!】が役に立ったかなと。メンバーがこんな人なんだとか、こんなことで話しかけてみようかなとか。情報を収集するツールとして、すごく良かったなと思います。
会社の全体感を掴む情報共有ツールとしての社内報
松本
成長期の中小企業やベンチャー企業には、方針転換とか変化も相当ありますよね。その中で今までの数十人単位の気分でローカルなコミュニケーションをしてると置いていかれちゃうこともあるので、そういう成長段階にある会社には、コミュニケーションツールとして社内報が必要ですよね。
岡田
たとえば数人から始まったベンチャー企業で、人数が増えるスピードに比べて情報共有の仕組みが整えられるスピードが追いつかないことは、よくあると思うんですよね。会社が小さい頃の感覚で「お互い顔を見ればわかるだろう」という意識のまま急に100人とか200人に増えちゃうと、どこかで齟齬が起きると思うんです。そこに社内報が一つあると、情報共有のツールとして意味がありますよね。
松本
クライアントのCEOの方が、「昔はお互い顔を見たら挨拶してみんな知り合いだったのに、人数が増えてからは従業員の元気がなくなっちゃった」とおっしゃっていました。うちの会社の良さが変わっちゃったね、という感じをベンチャーにいた人は課題意識として持っていそうな気がします。
少人数の中小企業だと、一人ひとりの業務の範囲とか事業が複数にまたがっているケースも多いと思います。会社の全体感を掴むツールとして、中小企業の社内報は大企業に比べても重要だと思います。
アーカイブとしての社内報/紙ならではの魅力
岡田
社内報は、会社の歴史を蓄積していくツールとしての役割も担っていると思います。5年、10年、20年経って周年史を作ったり、周年イベントでアウトプットを出したい時に一番困るのが、どこから情報を持ってくるかなんです。そんな時、結局紙の社内報が一番強いんですよね。保存が効くし、時系列に沿って情報収集がしやすい。
廣井
以前とあるクライアントさんの周年史を作る時、古い社内報を見せてもらったけど、ああいうのがあると助かるよね。創業期の手作り社内報なんかは、見ていてすごく面白い。
松本
さっき廣井さんが紙にこだわりたいという話をされましたよね。デジタル化を進めている傾向だからこそ、紙の社内報には特別感が出やすいし、重要と認識されて読んでもらいやすい側面がありますね。Webだと自分から取りに行かないといけないけれど、紙だったら自分のデスクに置けるし、鞄に入れてもかさばらないから、営業でも採用でも使いやすい。オンライン版だけだとつい存在を忘れちゃうんですよね。メールとかチャットで通知があっても、それを見逃したら埋もれちゃう。思い出したら読むこともありますけど、バックナンバーを整理しているとき、つい昔の号も読んだりして。紙の【そふぃあと!】を家族が読んで、それがまた話題になるんです。
中小企業の営業ツールとしての社内報
田中
営業ツールとしての社内報は、社員名鑑とか社員の取扱説明書みたいな形にもできるし、会社のことを理解してもらうためのパンフレットとしても使えそうですよね。
廣井
コンテンツの内容はその会社次第だけれど、こんな社員が頑張っていますという姿を紹介するのも一つの営業になると思うし、インタビューで社長の考え・想いを載せるのも重要だよね。
松本
営業の立場で言うと、顧客との心理的距離感が重要だと思っています。商品やサービスの情報が載っていなくても、社員の情報や社内の様子が分かる紙をお客様に繰り返し見せていたら、心理的な距離感は近づきやすい。「僕らはこんな会社です」みたいな話題作りとして社内報を使っていただけるといいんじゃないかと思います。
廣井
ちなみにうちの自宅、外壁と屋根の修繕をしてるんです。業者の決め手は何かというと、ポスティングされてたチラシなんですよ。社長や従業員の想いが書かれた手作りのチラシなんだけど、信用できるなと思って。人出も営業力も不足している中小企業にとっては、親近感が湧いて顔も見える、よりパーソナルな作りのもののほうが営業ツールとしては効くと思うね。
松本
オープン社内報は社外の人も見られるけれど、あくまで社内向けに作るから、かえって信憑性が高いように思います。社外向けに作られたものだと「プロモーションだから綺麗なことしか書いてないんでしょ?」と思われがちじゃないですか。社内報には手触り感とか信頼感が出るから、お客さんとの距離が縮まる気はしますね。
廣井
オープン社内報は営業に困っている中小企業やベンチャー企業のお悩みを解消するツールにもなると。
採用ツールとしての社内報
松本
オープン社内報は中小企業の採用ツールとしても使えますよね。
田中
先ほどお話しした前職の社内ブログはオープンだったので、それを読んだ新卒が応募してきてくれましたね。
私自身の話ですが、ソフィアで採用される前に大量の【そふぃあと!】のバックナンバーを廣井さんからもらいました。会社の空気感は入ってみないと分からないから、不安だったんです。でもそれを読んだ時に、社員の皆さんが考えや性格が分かって、安心した記憶がありますね。
廣井
会社の雰囲気を知るには、オフィシャルな会社案内よりも、社内報のほうが参考になるだろうね。
社外ブランディングツールとしての社内報
田中
前職(出版編集)の社員ブログは、読者の方が編集部に興味を持ってくれて、フィードバックもありました。BtoCの企業には、オープン社内報が意外と消費者に見られているものだいうことを知っていただきたいですね。案外雑誌も編集後記から読む人が多いので、お客様が中の人を求めているのかなと思いました。いわゆる《生産者が分かる野菜》ですね。
岡田
同じサービスでも、作り手が魅力的な存在だとアピールできたほうが、商品力が上がるっていうことですね。
今、特に中小企業だとSNSとかTikTokで名物社員を作ってバズらせるというパターンが増えているじゃないですか。
町工場の新入社員が面白いキャラクターで出てきて、業務とかサービスと全然関係ない内容で注目を集める、そういうご時世なんですよね。でもバズらせるのはめちゃくちゃ難しい。それよりは社内報のほうが、手軽なブランディングとして挑戦しやすいですね。
また地域密着型の企業では、従業員が出てくる記事があると、顔を売って会社の魅力をアピールできるかなと思います。地域活性化のためのコミュニケーションツールとしても使えますよね。
中小企業にはうってつけ、多機能を持つオープン社内報
廣井
これまで話してきたように、オープン社内報にすると、営業ツール・採用ツール・ブランディングツールとしても使えますね。
岡田
社内ブランディングと社外ブランディングを一緒に進めていく方法がトレンドになって、しばらく経ちました。中小企業やベンチャー企業さんのブランディングに私たちのオープン社内報を役立てていただきたいですね。
廣井
ソフィアの中小企業・ベンチャー企業向けオープン社内報立ち上げサービス「シン社内報」は、社内報の制作・編集に加えて、内製化支援のコンサルやデジタルマーケティングなど、多岐にわたるお手伝いをさせていただきたいと思っています。ぜひ一度お問い合わせください。
(文:吉備奈緒子)
~シン社内報や社内コミュニケーションの活性化など、より詳しいご相談・情報提供をご希望の方は、下記お問い合わせページよりご相談ください~
株式会社ソフィア
コミュニケーションコンサルタント
廣井 和幸
社内報やビジョンブックなどインターナルコミュニケーションのためのコンテンツをつくることが多いですが、外向けも歓迎です。公開社内報「そふぃあと!」の責任編集長でもありますので、そちらもごひいきに!
株式会社ソフィア
コミュニケーションコンサルタント
廣井 和幸
社内報やビジョンブックなどインターナルコミュニケーションのためのコンテンツをつくることが多いですが、外向けも歓迎です。公開社内報「そふぃあと!」の責任編集長でもありますので、そちらもごひいきに!
株式会社ソフィア
ディレクター・エディター
岡田 耶万葉
主に社内報や社内制作物の企画・編集を担当していますが、加えてライティング・ストーリー制作も得意です。演劇に携わった経験から、演劇の手法を使った研修・インターンシップなどのご提案もしています。
株式会社ソフィア
ディレクター・エディター
岡田 耶万葉
主に社内報や社内制作物の企画・編集を担当していますが、加えてライティング・ストーリー制作も得意です。演劇に携わった経験から、演劇の手法を使った研修・インターンシップなどのご提案もしています。
株式会社ソフィア
エディター
田中 佑季
主に社内報や社内コンテンツの編集を担当しています。原稿執筆、ディレクションといったひと通りのエディター業務が得意です。PhotoshopやIllustratorなどを用いたデザイン制作も対応します。
株式会社ソフィア
エディター
田中 佑季
主に社内報や社内コンテンツの編集を担当しています。原稿執筆、ディレクションといったひと通りのエディター業務が得意です。PhotoshopやIllustratorなどを用いたデザイン制作も対応します。
株式会社ソフィア
事業開発部
松本 洋平
組織のコミュニケーション課題に合わせた、企画の立案および提案を担当しています。お客様とともに、ゴールを明確にし、問題点を抽出して、解決に向けたシナリオを描くことが得意です。
株式会社ソフィア
事業開発部
松本 洋平
組織のコミュニケーション課題に合わせた、企画の立案および提案を担当しています。お客様とともに、ゴールを明確にし、問題点を抽出して、解決に向けたシナリオを描くことが得意です。