ビジネス、文化、関係者が行き交うコミュニケーションの交差点―IABC世界大会2018動画レポート
2018年6月3日から6日にかけてカナダのモントリオールで開催されたIABCの世界大会の様子を、動画でお伝えします。
ビジネス・コミュニケーション担当者の国際団体、IABCの世界大会がカナダのモントリオールで開かれました。
世界各国からおよそ1300人が集まり、The Communication Crossroadsと題して;「コミュニケーションの交差点:ビジネス、文化、機能そして関係者が行き交う強力な場所」をテーマに、変わりゆくコーポレートコミュニケーションに関する発表が続きました。
「今大会は素晴らしいものになりました。2013年以来、最大規模で40カ国以上から人々が集まるまさにグローバルな大会です。基調講演は目覚ましく、新たに異なる方法で物事を考えさせてくれました。この新しい考え方がコミュニケーション担当者を刺激してビジネスの業績を後押しする洞察につながっていくと考えると非常に興味深い。」 ステファニー・ドート IABC理事長
基調講演で著作家のセス・ゴーディンさんは、現状はSNSによって注意を引こうと誰もが言いたいことを叫んでいる状態だと指摘し、コミュニケーション担当者の仕事は違うと強調します。
「あなた達はストーリーを創るのです。だから人々が聞き入るのです。あなた達は違いを作り出すのです。多くの場合、あなた達は変化を創るのです。それがあなた達の生業なのです。我々は人々を変える。ある状態から別の状態へ、現状から変わってほしい状態へと変えるのです。我々は変化をもたらすことが仕事です。それがコミュニケーションの姿です。それは単なる雑音ではない。あなたの仕事はそこに向かうように定められているのです」 セス・ゴーディン氏 基調講演「注意が続かない時代のコミュニケーション」
デザイン思考から未来型システムを探求するラボ、Superfluxの共同創設者アナブ・ジャイン氏は、意図しない使われ方による悪影響を探るにはプロトタイプで実験を重ねることが欠かせないと言います。
「コミュニケーションのシステムが内在するネットワークのエコロジーと、我々が創り出すことによる影響の両方を理解することが持続可能で倫理的な商品やサービスであるためには真に重要です。」 アナブ・ジャイン氏 基調講演「デザイン実践の未来」
またCEO3人によるパネルディスカッションでは、経営側がこの5年ほどで益々コミュニケーションの重要性を意識していることが調査データで示されました。
「今日ではインターナルコミュニケーション、エクスターナルコミュニケーション、ソーシャル・メディア、リスク管理とか多くのことが必要です。メディア広報と広告宣伝が縮小してコミュニケーションが取って代わっていると思います。」 Luc Sabbatini, CEO, PBSC UrbanSolutions
「基調講演で今朝のCEOのパネルディスカッションは本当に良かった。コミュニケーターの話題で、目指すゴールとか、温かみのある情報だったので本当に良かったです」 ノースダコタ州からの参加者
分科会セッションでは、リーダーシップと戦略、従業員エンゲージメント、コミュニケーション・スキル、マーケティングとブランド、レピュテーションの5つの分野で、講演やワークショップなどおよそ80のセッションが開かれました。
「私はビデオのセッションに参加しました。とても面白くて職場に持ち帰って実際に適用できるトピックがいくつかありました。」 ノースダコタ州からの参加者
4日間にわたる世界大会では、参加者同士のネットワーキングに必要なコーヒーブレークや食事会、パーティーが毎日開かれます。
「初めて参加しました。世界中の人々と出会ってコネクションを作りました。多くを学んだし、とても興奮しています」 米国ボストンからの参加者
「3つのことが素晴らしいです。まず人々とつながること。コミュニケーションは全世界に及びます。次に各産業から最高な代表が集まること。そしてコミュニケーション以上のことを考えること、将来のテクノロジーも考えることです」 香港からの参加者
「IABCが国際団体であることが大好きです。私は今では世界中ほぼどこの地域でもコンタクト先を持っています。これがIABCの素晴らしさの一つです」 カリフォルニア州からの参加者
最後の基調講演では、牧師でありながら企業で「善のカルチャー」を根付かせたライアン・マッカーティー師が、次は我々コミュニケーターの番だと熱く語りかけて、大会は幕を閉じました。来年は、カナダのバンクーバーで開かれます。
株式会社ソフィア
ビデオ・プロデューサー、コミュニケーション・コンサルタント
池田 勝彦
主にビデオ制作で撮影から編集までを担当しています。記事原稿も書いていますが、英語による取材・編集もやりますし、翻訳もできます。
株式会社ソフィア
ビデオ・プロデューサー、コミュニケーション・コンサルタント
池田 勝彦
主にビデオ制作で撮影から編集までを担当しています。記事原稿も書いていますが、英語による取材・編集もやりますし、翻訳もできます。