2024.03.21
データ利活用で自社ビジネスを促進させよう!なぜ、いまデータが必要なのか
目次
日本企業でもDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が進み、ビッグデータをビジネスの分野で利活用しようとする動きが多くの企業でみられるようになってきました。本記事ではなぜデータが必要なのか、実際にデータを利活用することでどのようなメリットがあるのか、どのようなステップでデータを扱うべきかを、実際の企業事例に基づいて解説します。
なぜ今データの利活用が注目されているのか
2000年代からインターネットやIoT、ロボットやAI、スマートフォンといったテクノロジーが急速に発達し、今もなお進化し続けています。このような状況で、「ビッグデータ」を中心とするデータ群にフォーカスが当てられるようになりました。ビッグデータとは、膨大で複雑な、加工の困難なデータの集合体です。これまで多くの企業ではビッグデータの分析はおろか、莫大なデータを収集することすら難しかったのですが、クラウドや分析手法の進化によってビッグデータの収集・蓄積や抽出・加工・分析の技術的なハードルが下がりました。こうした背景から、ビジネスにおけるデータの利用だけでなく活用までを含めた「利活用」について、さまざまな場面で言及されるようになったわけです。また、ビジネス分野においてデータの利活用が注目されるようになったことには技術の進歩以外に大きく2つの理由があります。
データ利活用とDXの関係
DXは企業がデジタル技術を活用して業務フローの改善やビジネスモデルの変革を行う取り組みであり、データ利活用はその実現に向けた大きな鍵となります。 データは、社会のデジタル化に伴い、事業活動において大きな価値を持つようになりました。データ利活用は、企業が持つ膨大なデータを収集・分析し、その結果に基づいた意思決定を行うことを指します。これにより、企業はより正確な情報を得て、迅速かつ効果的な意思決定を行うことができます。 具体的には、データ利活用によって企業は顧客の行動や需要の変化を把握し、マーケティング戦略の最適化や製品の改善に活かすことができます。また、生産や物流の効率化、人材の適正配置、リスク管理など、さまざまな業務領域でデータが利活用されています。
一方、DXの中でデータ利活用は重要な位置を占めていますが、DXはデータ活用だけではなく、より広範なデジタル技術の活用を含む概念です。DXは、企業がデジタル技術を導入して業務プロセスを効率化し、新たなビジネスモデルを創造することを目指すものです。 データ利活用はDXの一部であり、デジタル技術の活用によって得られるデータを活用することが重要です。データ利活用が進むことで、企業はより競争力を高めることができます。
ソフィアが関わったある企業事例では、カスタマーエクスペリエンスの向上の取り組みを実施し、戦略的に対外コミュニケーションを設計したことで、エクスペリエンスを7倍向上させることに成功しました。しかし、結果的に業界平均を大きく上回る離職という課題が浮上したのです。ソフィアが実際に行ったこの課題の施策として、入社し部署配置が行われ、業務に従事し、そしてプロジェクトで成果を出して退社するまでのあらゆる従業員の社内経験やイベントを書き出し、さらにモチベーションや心理状態を可視化しました。そして「従業員のエクスペリエンスの現状」「あるべき従業員エクスペリエンス」を設定し、イベントごとに施策を実施しました。その結果、離職率を下げることに成功し、顧客満足度向上の支援にも繋がりました。
このように企業の課題を解決するためには、あらゆるデータを可視化し、利活用することが必要です。データを可視化できていなければ、それは課題を可視化できていないのと同等なのです。
企業のデータ利活用の現状と課題
一部の大手企業はデータ利活用に積極的に取り組み、多様なデータの統合や分析、施策への活用を行っています。これにより、マーケティングや経営戦略の高度化が進んでいます。音声データの活用も進んでおり、データ分析による企業経営の向上が期待されています。 一方で、多くの企業はデータ利活用に課題を抱えているのも事実です。まず、データの収集と管理に係るコストが増大していることが挙げられます。データの収集には時間や人的リソースが必要であり、そのための費用もかかります。また、データの利活用方法が不明瞭であったり、費用対効果が不明確であったりすることも課題です。
さらに、データを扱う人材の不足も大きな課題とされています。データを整理・分析し、活用するためには専門的な知識やスキルが必要ですが、それに対応できる人材が不足しているのが現状です。また、近年普及を見せるAIもデータの分析などには欠かすことができないものになってきており、企業はデータを適切に扱える人材や AIを効果的に扱うことができる人材を確保・育成するために社内体制を整備する必要があります。
顧客のニーズなどが急速に変化する現代のビジネス環境に対応するには、データを収集し、整理して活用することが不可欠です。ここにリソースを割くことができなければ、企業の競争力は低下する一方となってしまうでしょう。
ビッグデータの活用目的・種類
総務省の調査(情報通信白書 令和5年版)によると、パーソナルデータを活用している日本企業は52.8%にとどまりました。データ活用における課題として、「データの収集・管理にかかるコストの増大」を挙げた企業が最も多く、データ収集に対して及び腰になっている姿勢がうかがえます。
しかしながら、上段で述べてきたように、今後企業の競争力を高めていくにはデータ収集は欠かせません。この章では収集したデータの活用目的、さらには活用の種類を明確にしていきます。
将来の問題発生を予見し、予測・予防を行うため
データの活用方法は2種類あります。1つ目は、主張を証明するための根拠としてデータを用いる方法です。何かを主張する際の具体的かつ客観的な裏付けとしてデータを用います。2つ目は、新たなひらめきを得るためのヒントとしてデータを用いる方法です。事実を並べて関係性を探り、そこからアイディアや課題を発見できます。
例えば、何か問題が起きた際のデータを分析することによって、さまざまな状況下において将来的にどんな問題が起きるかどうかを予測することが可能です。問題が起きる際の条件を問題が発生する前からあらかじめ認識することによって、予測や対策ができるようになります。
個人ごとに情報をカスタマイズしてサービスの向上を図るため
例えばWebブラウザを使っていて、ある商品のWebサイトを閲覧したのち、その商品もしくは関連商品の広告画像が他のサイトに表示されるようになったという経験はないでしょうか。これは、個人の閲覧履歴データをもとに広告がパーソナライズされたためです。また、ECサイトで商品を検索すると他のおすすめ商品が出てくるのも、閲覧者に合わせて情報がカスタマイズされていることによります。これは、データを活用することで個人ごとに情報をカスタマイズしてサービスの向上を図った事例です。
企業内でいえば、LMP(Learning Management Platform; 学習管理システム)の導入により、社員のスキルや経験にあわせてeラーニングのコンテンツをサジェストできるようにもなります。社員に対して教育サービスの向上を図った例といえるでしょう。
社内で蓄積されるデータが注目されている
LMPの例で示したとおり、社内のデータを利活用することで人材育成に役立てられるほか、業務改善や人件費を削減することにもつながります。そのため、マーケティングなど市場を対象とした分野だけでなく、企業の組織内においてもデータの利活用が注目されるようになってきました。
代表的な活用事例として、タレントマネジメントシステムは、社員のスキルや経験をデータとして可視化し、人材管理や育成に役立てることができます。タレントマネジメントシステムによって社員のパフォーマンスがデータ化できるようになると、人材の配置や育成の計画がより精緻に立てられるようになることや、成長の妨げになっていること、コストをかけるべきところがどこなのかが、感覚ではなく客観的に判断できるようになります。
データ利活用のための分析手法
この章では、具体的な分析手法について解説していきます。
記述的分析(Descriptive Analytics)
記述的分析は、大量の生データから結論を導くことによって、「何が起こったのか?」という問いに答えるのに役立ちます。この分析は、アクセス可能な折れ線グラフ、表、円グラフ、棒グラフ、および生成されたナレーションに可視化されます。記述的分析は、データセットの属性を要約するために使用される測定値を使用しており、周波数、中心傾向、分散、および位置を特定します。 記述的分析は、ビジネスや組織において重要な情報を提供します。一例として、顧客の行動を分析することで、どのような製品やサービスに関心を持っているか、さらには売り上げのトレンドやピークの時期を把握することができます。これにより、販売戦略や在庫管理の最適化など、組織のパフォーマンス向上につながる戦略を立てることができます。
また、リソースの割り当てに関しても洞察を得ることができます。どの部門やプロジェクトが最も効率的にリソースを活用しているのかを把握することで、効果的な意思決定が可能となりのです。
さらに、記述的分析はプロセスの改善にも役立ちます。例えば、製造プロセスのデータを分析することで、生産ラインのボトルネックや効率の悪い作業手順を特定することができます。これにより、生産性の向上や品質の向上につながる改善策を導くことができます。
記述的分析は、大量のデータを効果的に処理し、有益な情報を抽出することができます。これは平たく言うと過去のデータを分析して変化や傾向を理解するプロセスであり、組織が過去に何が起こったのかを把握し、歴史的データからパターンを特定するのに役立ちます。一般的な技術には、データの集約、データマイニング、データの可視化が含まれます。論理的思考でいう「帰納法」を機械が担うということです。具体的な事例として、小売企業が過去の販売データを分析するケースが挙げられます。数年にわたる販売傾向を調べることで、特定のシーズンに最も売れる商品を特定できます。この分析により、企業は将来の販売期間に向けて在庫とマーケティング戦略を最適化し、人気商品を適切なタイミングで十分に在庫し、販売を最大化するために促進することができます。
このように記述的分析は、現状把握や問題解決、戦略策定などの重要な業務に役立てることができます。
診断的分析(Diagnostic Analytics)
診断的分析(Diagnostic Analytics)は、過去のデータを深く掘り下げて、起こった事象や傾向の原因を理解しようとする分析手法です。これには、データの探索、相関関係の分析、および因果関係の探求が含まれます。目的は、特定の結果がなぜ発生したのかを明らかにすることです。
事例として、ある製造企業が生産ラインの遅延の原因を特定するために診断的分析を利用するケースがあります。データ分析を通じて、特定の機械の故障が遅延の主な原因であることが判明した場合、企業はその機械のメンテナンス計画を見直し、将来的な遅延を防ぐための対策を講じることができます。このように、診断的分析は問題の根本原因を特定し、より効果的な意思決定をサポートします。
予測的分析(Predictive Analytics)
予測的分析は、過去のデータと最新の情報を分析し、将来の出来事を予測するための手法です。この分野は、統計学や機械学習などの技術の進歩により、ますます注目を集めています。予測的分析は、ビッグデータを活用して、パターンや傾向を見つけ出し、それを基に将来の市場環境や影響要因を予測します。これにより、事業計画や製品開発計画など、さまざまな分野で活用されています。
「超予測力」(フィリップ・E・テトロック 、ダン・ガードナー)の本では、2011年から2015年にかけて、アメリカ国家情報長官直属の組織が主催した「予測トーナメント」に参加し、圧倒的な成績を収めたチーム「Good Judgement Project」のメンバーの共通した思考法が記載されています。国際政治に関連する複雑な問題を予測するにも関わらず、このメンバー予測は専門家である米国国家機関のプロの情報分析官をも上回ったと言われています。
彼らは高いIQを持っているわけでもなく、彼らは積極的に歴史や過去の物事を探究し、確率論的な観点から物事を捉え、パターンや法則を捉えて、現在の新たな条件や事実を付け加えながら予測を微修正していったと言われています。
予測的分析の最新動向としては、オンラインで将来のイベントの統計的確率を計算する予測Web分析があります。これにより、未知のイベントに対しても予測的分析が適用されます。たとえば、犯罪が発生した後に容疑者を特定したり、クレジットカード詐欺をリアルタイムで検出したりするなどの活用があります。
予測的分析は、データモデリング、機械学習、人工知能(AI)、深層学習アルゴリズム、データマイニングなどの統計手法を使用することにより、過去の行動パターンを特定し、将来の結果を予測することが可能です。単純な相関付け以上の機能を持つ予測分析ツールも開発され、ビジネス分野でさまざまな用途に活用されています。
予測的分析の利活用例としては、需要と供給の正確な予測や、コンピューターネットワークの脅威や潜在的な問題の特定、保険サービスや金融サービスにおけるセキュリティリスクの低減、クレジットカード詐欺のリアルタイム検出などがあります。
処方的分析(Prescriptive Analytics)
処方的分析は、特定のパラメーターセットが与えられた場合に、データと機械学習を活用して行うべき最適な行動を導き、より優れた意思決定を行うための方法論と手段を表します。この手法は、ビジネスインテリジェンスプログラムに組み込んで運用をガイドしたり、処方的分析の決定結果をダッシュボードのデータ分析として人間のオペレーターに提示したりすることができます。
処方的分析の一つの例としては、ヘルスケア業界における予測分析があります。救急外来の受診者数の急増や特定の症状の急変など関連要因の急増を予測し、の効率的な医療サービスの提供をサポートできます。
また、処方的分析は価格最適化やAIによる発注の最適化、広告出稿の最適化などでも活用されています。処方的分析のビジネス実践を広げるためには、数理モデリングの自動化など、いくつかの課題が残されています。しかし、量子コンピュータのような技術的革新が進むことで、これまで解けなかった規模の問題も解決できるようになると予想されています。
データ利活用を実現するデータ基盤構築の進め方
実際にデータを利活用するためにはどのようなステップを踏めばよいのでしょうか。これまであまりデータを活用してこなかった企業にとってはハードルが高いように思えるかもしれません。ここでは、データ利活用のステップを5段階に分けて解説します。
目的設定・計画
何のためにデータを収集・分析するのか、必ず目的を設定しましょう。例えば「売上を増加させる」ことを最終的な目標とするならば、「どのような条件のもとにどのようなアクションを取ることが売上向上に最大の効果をもたらすのか」を判断することがデータ取得の目的となるでしょう。この目的を達成するためにはまず、売上を構成する要素、または売上に影響を与える要素を、あらかじめ漏れなく洗い出しておく必要があります。店舗の売上は顧客数*顧客単価で成り立ちます。顧客数はそれぞれ時期や時間帯、広告宣伝の活動や店舗の外装・看板に影響を受けますし、顧客単価も同様に時期や時間帯はもちろん、接客対応の質や商品の陳列によって変わってくるでしょう。今までPOSで行ってきたそうした分析に加え、店舗全体やエリア、本社側のオペレーションデータを含めることで、より詳細な要因分析が可能になります。また、目的をさらに詳細にブレイクダウンする中で、スタッフが接した特徴的な顧客のニーズや、長期的な接遇スキルの向上、スタッフのエンゲージメント状況、エリア・店舗間の連携状況、もしくはより偶然性の高い発見のためにはスタッフのあらゆる属性データなども必要となってくるかもしれません。このように、まずデータ利活用の目的を明確にすることで、データ取得・分析の計画を立てることができます。
収集・蓄積
その上で、利活用するデータを実際に集めていきます。データを集める際の入り口としては、POSやCRMなどのほか、社内の基幹システム、社員に関するデータであれば勤怠管理システム、イントラネット、導入していればタレントマネジメントシステムなど人事関連システム等が挙げられます。顧客や社員など人に関するデータを集める際には、年齢や性別などのデモグラフィックなデータ、あるいは嗜好や価値観などのサイコグラフィックな情報をひとつのデータサーバー収集し、蓄積していきます。技術的な側面が大きいので、自社に技術やリソースがない場合は外部のベンダー企業に協力を依頼しましょう。
データの整理・整形
データを収集・蓄積できたら、得られたデータを分析できるように情報を整理していきます。具体的には、人間が分析をしやすいようにデータの形式や表示を整えたり、関連性のあるデータをまとめたりつなげたりすることです。担当者によって差が大きく現れる作業でもあります。整理を間違えるとその後の分析結果も誤ってしまうので要注意です。専門とするデータエンジニア・データアナリストの力を借りるとよいでしょう。
分析・可視化
データを整形できたら、ようやく分析ができるようになります。
データの分析とは、収集された情報をもとに相関関係や因果関係を導き、仮説の立案・検証や、情報群を組み合わせて新しい知見を得たりすることを指します。分析方法はさまざまに体系化されていて、目的によって異なる取るべき手法が存在します。分析した結果、常に目標として追いかける指標や、目標に影響を与える要因などをまとめ、一目で確認できるようビジュアル化したレポート化を行うことも重要です。会議の際に常にそれを確認したり、組織全体に共有したりすることによって、意思決定の根拠となり、またさまざまな気付きや仮説が生まれやすくなります。
ビジネスモデルへの展開
データによって裏付けできた主張や、データが導き出した仮説をもとに、事業やプロジェクト、ビジネスモデルへと展開していくことが最終ステップです。データの利活用はここで終了ではなく、新たなビジネスモデルによって得たデータをさらに収集・蓄積・整形・分析し、改善へとつなげていきます。このサイクルは「データドリブン」、マーケティングにおいては「データドリブンマーケティング」、経営においては「データドリブン経営」と呼ばれます。連続性のあるデータ分析と捉えていただければわかりやすいでしょう。
データを利活用できていない企業は、各部門がデータを蓄積する必要性を感じておらず(あるいは企業自体がそのような文化・風土であるために)分析に耐えうるデータが整理されていません。そういった場合、データ利活用の必要性を社内に理解してもらうための取り組みが優先となります。
また、データ分析を行う上では、「それがどのように従業員の役に立つのか」といった観点からもアナウンスしておくと各部門からの協力が得やすくなります。データはセンシティブなものなので、特に個人に関わるデータの提供には抵抗を感じる社員も存在するでしょう。データ利活用の目的やメリットに加え、データ管理の体制についてもしっかりと伝え、関係部門との関係性を築いた上でデータを受領することが重要です。
データ利活用の改革事例
すでに多くの企業がデータの利活用を進めています。決してIT企業だけではなく、メーカーや食品メーカー、飲食業などさまざまです。ここからは具体的な企業事例を4つ紹介します。
スシロー
回転寿司で有名な株式会社あきんどスシローはシステム化に対して非常に積極的です。現場の勘や経験を蔑ろにせず、逆にそれらの感覚をシステム化しようと試みている点が特徴的です。
回転寿司チェーン「スシロー」は他チェーンと比べるとレーンに流す寿司の量が圧倒的に多く、廃棄となってしまう寿司の量を削減することが大きなビジネス課題となっていたといいます。そのため、まったく手をつけていなかった40億件にものぼる寿司の売上データを活用し、流す商品の種類をコントロールすることで、年間に億単位のコスト削減を行っています。その他、データは売上分析や新商品開発にも使われており、データを利活用した好例といえるでしょう。
富士通
富士通は、農業経営を支援する「FUJITSU Intelligent Society Solution 食・農クラウドAkisai」というクラウドサービスの提供を2012年に開始しました。農作物の栽培や施設園芸、畜産業務における生産活動や経営を支援するためのアプリケーションを、農業生産者やJA、大手の流通業者や自治体などに提供しています。利活用するデータは作業実績や栽培状況、栽培環境や気象データなどです。これらを活用して温室のコントロールなどにつなげ、サービス利用者のコストの削減を実現しています。
ダイドードリンコ
コーヒー飲料を主力商品とする飲料メーカー、ダイドードリンコでは、データの利活用によって、自動販売機でドリンクを販売する際の商品サンプルの配置を決めています。ここで利用するのは「アイトラッキング・データ」です。これは、人が商品を購入する際に「どこを見るか」をデータ化したもので、これまで飲料業界では常識とされていたZ型の配列(左上から右下に視線が動く配列)を改める結果となりました。実際に自社データを利活用した陳列を行うことで売上も増加しています。
大阪ガス
関西圏のガス会社である大阪ガスでは分析力を強みとしてビジネスに貢献する専門部署である「ビジネスアナリシスセンター」を設置し、データ分析によるソリューションを社内に提案し導入するミッションを持たせることで、業務プロセスの改善につなげています。業務用車両の待機拠点をGPSデータから選定することでユーザーの利便性を上げるなど、実際に大きな効果を上げています。
野村証券
野村証券は、景況感指数調査にAIとSNSを活用しています。具体的には、X(旧Twitter) APIを利用してポストの内容を指数化しました。これは抽出AIがSNSの投稿データから情報を抽出し、評価AIが景況感を評価する仕組みです。
この取り組みにより、同社は調査コストの大幅な削減と、迅速な情報発信に成功しただけでなく、さらに月間15,000件ものサンプルデータの収集も実現しています。
まとめ
社内にすでにあるデータを利活用することで、企業のビジネスの成長に役立てることができます。しかし、データの利活用の経験のない企業の場合、収集の時点でつまずいてしまう場合があります。ソフィアではデータの利活用の支援も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
関連サービス
関連事例
よくある質問
- DXとは何ですか?
デジタルトランスフォーメーションとは、最先端のデジタルテクノロジーを使ってビジネスモデルや業務の在り方などを大きく変えることです。
新技術を利用して既存の製品やサービスに付加価値をつける単純な「デジタル化」ではなく、社会の構造を根本から変えることを目指しているので、「デジタルトランスフォーメーション」と呼ばれています。
株式会社ソフィア
先生
ソフィアさん
人と組織にかかわる「問題」「要因」「課題」「解決策」「バズワード」「経営テーマ」など多岐にわたる「事象」をインターナルコミュニケーションの視点から解釈し伝えてます。
株式会社ソフィア
先生
ソフィアさん
人と組織にかかわる「問題」「要因」「課題」「解決策」「バズワード」「経営テーマ」など多岐にわたる「事象」をインターナルコミュニケーションの視点から解釈し伝えてます。