2016.10.24
「グローバル社内広報」が、悩める海外駐在員を救う!?
目次
海外へ派遣する人材の育成が追いつかない
先日、米国からグローバル人材育成のパートナーが来日しており、いくつかのお客さまを一緒にまわる機会があった。訪問した企業での主な課題は、「日本から海外へ派遣する人材のトレーニング」だった。海外の売上比率をさらに高めるためには、現地法人の運営を強化し、営業力を高めていく必要がある。その一環として日本から海外へ人材を大量に派遣していく予定なのだが、トレーニングが中途半端な状態で派遣すると、その社員が本来持っている力が発揮できないばかりか、早々に現地スタッフから見切られてしまうのだ。
人事部門では常に「海外への人材派遣を投資としてとらえるのであれば、しっかりとリーダーシップ、アントレプレナーシップ、クロスカルチャ―を学び、現地スタッフにビジョンを語り、巻き込んで事業を推進していく能力を育成してから派遣すべきだろう」「いやいや、そんな時間も予算もないからある程度のところで派遣することになっても仕方ない」といった意見のせめぎあいが起こっている。結局、現在のマネジャー層を多少の準備不足でも、海外に送り込まざるを得ないことになる。
「グローバル広報」の視点から海外駐在員を支援する
いずれにしても、日本から派遣された駐在員は現地での方針浸透や事業推進に困難を抱えることになる。しかし、それでもできることはやろうということで、私たちからは、マネジャー層が現地入りした後の研修とコーチングを提案することになった。
人事部門が海外に派遣する人材の育成に悩む一方で、グローバル社内広報を担当する広報部門ではグローバル各社からの情報収集や、現地の社員へのビジョン・方針・戦略浸透に悩んでいる。グローバル社内広報を「メディアを使った情報発信」といった狭い意味に捉えると使用システムの違いや言語の問題、現地の広報担当とのコミュニケ―ションなどさまざまな制約があるが、視野を広げて人事など各部門の状況を見てみてはどうだろうか。たとえば「現地スタッフにビジョンや戦略を伝える人を支援する」、すなわち駐在員への情報提供といった施策も広報部で支援できるのではないだろうか。
株式会社ソフィア
代表取締役社長、チーフコミュニケーションオフィサー
廣田 拓也
異なる世界にある共通項を見つけて分断をつなぐことが得意です。最近ではソフィアがこれまで培ってきたノウハウやテクノロジーを活用し、地域の教育分野に力を注いでいます。思考回路と判断基準は、それが面白いかどうか。そして指示命令は、するのも、されるのも嫌いです。だけど、応援を要請されたら馬車馬のように動きます。
株式会社ソフィア
代表取締役社長、チーフコミュニケーションオフィサー
廣田 拓也
異なる世界にある共通項を見つけて分断をつなぐことが得意です。最近ではソフィアがこれまで培ってきたノウハウやテクノロジーを活用し、地域の教育分野に力を注いでいます。思考回路と判断基準は、それが面白いかどうか。そして指示命令は、するのも、されるのも嫌いです。だけど、応援を要請されたら馬車馬のように動きます。