2016.11.01
インターナルコミュニケーションにこそ、コンテンツマーケティングを
目次
コンテンツマーケティングに動画が有効な理由
ここ数年、コンテンツマーケティングという言葉が盛んに使われるようになってきた。コンテンツマーケティングとは一体何か。アメリカのコンテンツマーケティングインスティチュートによると次のように定義されている。
「コンテンツマーケティングとは、受け手にとって価値があり適切で一貫したコンテンツを製作して配信することにフォーカスした、戦略的マーケティングのアプローチである。コンテンツは明確に定義されたオーディエンスを引きつけ、関係を維持し、最終的には利益となる行動を促す。」
ではどのような手法でコンテンツを作成し、配信することが有効なのだろうか。手法はターゲットとその興味によって決まってくるが、YouTubeやfacebookなどが日常的なコミュニケーション手段となり、各種SNSでも動画掲載の機能が充実してきている現状においては、従来のWebマーケティングの必然的な発展型として動画を用いて情報発信することが多くなってきている。
動画の魅力は、短時間に圧倒的な情報量で、視聴者の感情に訴求できる点にある。広告自体の量が増え、従来型の静的な広告の有効性が落ち込む中で、見込み客を引き寄せるのに動画を活用する企業が増えているのだ。
企業理念を社員のストーリーに投影し、共感を呼び起こす
私は、社員のエンゲージメントを高めたい企業にとって、インターナルコミュニケーションにこそコンテンツマーケティング戦略が有効だと思っている。見込み客ならぬ社員を引き寄せ、関係を維持し、最終的に企業の価値向上につながる行動を社員に促すことを目的とする戦略だ。
例えば、企業理念の浸透、共有を図りたい企業には、社員が仕事に取り組む姿とその想いを、理念とつながるストーリーにして動画で紹介する方法をお勧めしたい。動画の持つ強烈なインパクトで、その社員の知らない側面に触れることで、職場の同僚からの共感が呼び起こされる。
理念浸透を目的とする動画で一番有効でないのが、社長がトップメッセージとして延々と話し続けるものだ。IRを目的とした動画のように、見る人がその情報(社長のビジョン、考え)を知りたいのならともかく、企業においてはすべての社員が社長の話に強い関心を持っているわけではない。”Less is better.” ビジネスコミュニケーターの団体IABCでは、この言葉がこのところ合言葉のように語られている。メッセージは短いほど有効だ。
そうはいっても、広告・宣伝部門と比べて社内広報部門ではプロに動画制作を依頼するだけの予算を確保できないことも多いだろう。動画を作りたいけど、プロに頼むと制作費が高すぎて手が出ないというインターナルコミュニケーション担当者には、内製化をお勧めしている。短くてインパクトの有る動画を製作するにはコツがいるが、コツさえつかめば初心者でも比較的短期間で、動画を撮影・編集し、発信する技術を身に付けることができる。
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株式会社ソフィア
ビデオ・プロデューサー、コミュニケーション・コンサルタント
池田 勝彦
主にビデオ制作で撮影から編集までを担当しています。記事原稿も書いていますが、英語による取材・編集もやりますし、翻訳もできます。
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