組織における対話の重要性とは?対話が難しい原因と、対話で組織の課題を解決する方法

組織の問題について考える際に、「社内に対話が足りない」「もっと対話をすべきだ」などとよく言われますが、「対話」とは何かをあらためて考えると、なかなか難しいものです。日常的な「会話」や仕事における「ディスカッション」や「議論」と、「対話」はどのようにちがうのでしょうか。また、なぜ組織の問題解決においては「対話」が重要とされるのでしょうか。

この記事では、組織における「対話」の重要性と、対話が実践できない原因やその対策について、事例を交えながら詳細に解説します。ぜひこの記事を通して一緒に「対話」についての理解を深め、正しい「対話」のやり方をおさえていきましょう。

 

組織における対話とは何かを押さえよう

「対話」とは具体的にどのような行為を示しているのでしょうか。ここでは対話を成り立たせる3つの特長をご紹介します。

1. 対話にはテーマがある

まず言えるのは「対話」にはテーマがある、という点です。会話や雑談はその場の流れでとりとめなく交わされることが多いですが、「対話」はその中心に何らかの核となる事象を持ちます。
たとえば、エッカーマン氏の著書「ゲーテとの対話」では、晩年のゲーテ氏との10年に及ぶ対話が収録されており、芸術や文化、日常の些事など大小さまざまなテーマを巡って交わされる多くの言葉が残されています。片方がただ単純に話者の話を聞く形式のインタビューとは異なり、ある程度知識や背景を共有する者同士が、1つのテーマに関して互いに考えを披露しあうのが「対話」であると言えるでしょう。

2. 対話は結論を求めない

テーマを巡って論を交わすものとしては「議論」や「ディスカッション」などがありますが、これらは「問題の抽出」や「複数案の中から最善のものの選択」「合意形成」など、何らかの目的に基づいて意見を出し合い、結論を求めるという性格があります。

これらに対し対話では、共通のテーマに対し考えを述べ合う点では似ていますが、特に結論を求めることを目的としません。対話では、

  • ある物事に対して自分はどういう見方や考えを持つのか
  • 翻って相手はどうなのか

などを認識することを目指します。話すことを通じて、自分とは異なる視点や価値観を発見し、対象とする物事の意味や文脈をあらためて認識する行為と言えるでしょう。

3. 対話において話者同士は対等である

そして、対話には上下関係がありません。エッカーマン氏とゲーテ氏は親子ほども年齢が離れていましたが、気心の知れた友人同士のような優しい雰囲気の中で、ゆったりとした対話がなされています。

師が弟子に何かを教える、部下が上司に報告を行う、などの場合は、対話とは言いません。対話の「対」は対等の「対」です。たとえ普段は縦の関係にあったとしても、対話を行う場面においては言葉を交わす者同士の立場が対等(=フラット)であること、すなわち横のつながりに意識を向けるべきだと言えるでしょう。

なぜ、対話ができないのか?

「対話」と「会話」の違いや、組織において対話が重要である理由について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

上の記事で触れられているように、組織において対話が重要である今日的な理由はさまざまあり、積極的に組織に対話を取り入れることで多くのメリットが得られます。ではなぜ、多くの組織が対話の少なさや、対話の難しさに悩みを抱えているのでしょうか。本章では、組織において対話を難しくする原因について考えていきましょう。

原因1:対話をする以前に会話すらない

対話の前提として、まず「自ら話すこと」が必要です。しかし、そもそも普段から業務に必要なやりとり以外の会話がないような職場であれば、対話のハードルは高いでしょう。自ら話すことを阻む懸念点として次の4つが考えられます。話せるような内容を持っている場合や話したいという意思がある場合でも、懸念の方が上回れば話すことをやめてしまう要因となってしまうため、対話を実現する上でこれらの懸念をクリアすることは非常に重要なポイントです。

  • 受容に関する懸念
  • コミュニケーションについての懸念
  • ゴール(目的)に関する懸念
  • 影響力についての懸念

「四つの懸念」(ジャック・ギブ)

4つの懸念と、それらを克服する方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください

原因2:組織の文化や風土の問題

「話すことをためらう4つの懸念点」は、話者すなわち自分の側の意識の問題です。一方、対話を妨げる最も厄介な要因として、「組織の文化や風土の問題」が挙げられます。たとえば、

  • 対話をしようにもその時間をつくることができない
  • リーダーや他のメンバーが話をしよう、聞こうという態度を示さない
  • 言っても無駄だというあきらめムードが蔓延している

などの風土や文化が組織にある場合は、その根本を変えない限り望ましい対話は生まれません。

また、

  • ピラミッド型組織でパワハラ体質の上司がいるオフィス
  • 同調圧力の強い組織

などでは、「心理的な安全性」が確保できないため「言い出せない雰囲気」が発生します。リーダーや上長に限らず、職場には組織に影響力を持つ「インフルエンサー」がしばしば存在しますが、そうした人々が自由な対話を自ら行わない、また好まない場合も心理的な安全性が担保されないため、対話が避けられる傾向が強まります。

山本七平氏の名著「空気の研究」では、戦艦大和の沖縄特攻に反対する海軍の伊藤長官が、作戦会議の「空気」を察して「何をかいわんや」と作戦を了解するエピソードが紹介されています。当時の日本海軍の上層部が尋常な対話や議論を許さない体質であったことが、無茶な軍事作戦を誰もが了承し、推し進める要因となったわけです。

原因3:対話の必要性への理解や同意が得られない

通常の業務では指示や報告、確認など、明確なゴールのあるコミュニケーションが行われます。また、休憩時間など業務以外の場で交わされる日常会話は、お互いの近況や世間話など、多くの場合はとりとめのないものです。しかし「対話」は前章で触れたように、仕事の場とは異なる対等な関係性のもとに、テーマを決めてお互いの考えを述べ合うものであり、いうなれば非日常の場です。

わざわざ非日常の場を設けて対話を行う必要があるのは、普段の業務上のコミュニケーションでは解決できない、対話で解決すべき問題が組織の中に生じたときです。しかし、たとえ同じ組織で働いていたとしても、見えている風景や、仕事を通じて目指しているもの、仕事の動機付けにつながる要因は人によって異なります。対話すべき対象者の中に「問題は生じていない」「対話など必要ない」と思う人がいれば、対話のための「テーマ」や「場」の設定に理解を得ることが難しくなるでしょう。
対話を行うには、まず関係者に対して対話への動機づけをし、対話の「テーマ」と「場」の設定に同意を得るためのコミュニケーションが必要です。そのためにはまず、「対話をする以前に会話すらない」「組織の文化や風土の問題 」という2つの問題に対処する必要があるのです。
テーマに対する立場が揃わないと対話は成り立たない

対話を通して組織の課題を解決するには

対話が生まれにくいポイントについて理解いただけたかと思います。それでは実際に、まずは組織に対話の成り立つ環境を作り、対話で組織の課題を解決していくにはどうすればいいのでしょうか。3つのポイントを紹介します。

まずは問題意識を持った当事者が自ら動く

組織風土を変えるにはきっかけが必要です。最も手っ取り早いのは「まず隗より始めよ」の言葉の通り、自分の意識を変えてしまうことです。

  • 「言い出しにくい」と感じていることがあれば、それは何か。
  • それを言い出しにくい理由は何か。(例:求められている答えではないから、誰かに遠慮があるから、自分のポジションが脅かされるから etc…)

などを冷静に列挙し内観してみます。そして、対話の阻害要因を克服する策を探るとともに、生じている感情について誰かに話してみるのも良いでしょう。案外、同僚も「実は・・」と同じ悩みを抱えているかもしれません。

きっかけを自ら創り出し、対話をしながら解決策を探していくプロセスそのものが話しやすい雰囲気を形成することに貢献します。本音で語り合えるチームは、まず自分が本音で話すことから始まります。

組織の心理的安全性を確保する

あなたが自らの考えを周囲に話し、共感してくれる人がいれば、その人が自分の意見を話すきっかけを作ることができます。「自由に発言しても発話者の安全性が損なわれない」ということを体感すれば、発言することへの心理的な障壁は下がっていきます。まずは草の根から、それぞれの思いを話すことのできる場を作り、身近なところから発言に対する心理的安全性を高めていきましょう。

自由に物を言える風土を作るということは、「何を言っても大丈夫」という安心感をルール化して形成することに他なりません。問題意識を持った人が行動し、発話者を孤立させないルールを組織内に作っていくことが効果的でしょう。

リーダーや、利害関係のない第三者が、「テーマ」と「場」を設定する

対話の成り立つ組織を作るためには、問題意識を持った当事者が自ら動くことが必要です。しかし、その当事者が組織に対して影響力の低い立場であれば、組織全体を変化させることは困難です。組織のリーダーや、利害関係のない組織外の関係者などに働きかけて、効果的に組織を動かしていきましょう。

また、問題意識を持った当事者が組織のリーダー、あるいはインフルエンサーと目される人であれば、対話のある組織を目指す上で、自ら意識的にこの問題にかかわる必要があります。「もっと対話を」と焚きつけるのではなく「あの件について話したいんだけど、金曜日に1時間程度もらえますか?」と自ら対話の機会をつくるのです。

最初は反応が薄かったり、傍観するだけの人が現れるかもしれません。組織風土は簡単には変わりませんが、影響力を持つ人の行動は周囲に伝播します。相手の考えを引き出せたら否定せず、多様な見方・考え方があっていいこと、意見の表明は歓迎されるべきものであること、意見は拡がりの可能性を持つこと、という認識を徐々に組織内に醸成していきます

テーマを設定する際に大切なのは、対話に参加するメンバーの目線を合わせることです。例えば「ダイバーシティの推進」について対話が必要だと思ったとき、「なぜそのテーマなのか」「ダイバーシティの定義は何か」といった基本的なことが共有されていないと、それぞれが好き勝手なことをしゃべって、お互いの話を深堀りするような質問も出ずに終わるかもしれませんし、対立する考えの人が批判し合って終わるかもしれません。まずは、「なぜ今ダイバーシティについて考える必要があるのか」「当社にとってのダイバーシティとはどのようなものか」等の前提を共有します。それでも関心の薄い人が多いのであれば、相手の関心に合わせて「イノベーション創出」「業績の向上」「優秀な人材の確保」など別のテーマを設定し、対話への動機づけをしたうえで、対話の中でダイバーシティに触れる等の工夫が必要となるでしょう。

組織内のしがらみのなかで、非日常である対話の場やテーマを設定することは簡単ではありません。そのような場合は、利害関係のない第三者として、外部の専門家が関与することも時には必要です。

組織開発手法の1つ、「対話型組織開発」とは?

実はこれまで述べてきたことは「対話型組織開発」と呼ばれる手法と、多くの部分で重なります。「対話型組織開発」は、専門家が医師のように組織の現状と問題点を診断し、解決の道筋をつける「診断型組織開発」と異なり、当事者が自ら行う組織開発の手法です。
上から降りてきた計画に従いロジカルに組織を構成・運営するのではなく、たとえば、

  • 課題解決のために何が必要で何が有効か
  • ビジョン実現に至るどのような物語が考えられるか
  • 課題の背景にはどのような事象があるのか

などについて組織の構成員が対話を繰り返し、組織の姿を主体的に生み出していくのです。この手法は、仕事をより自分事として認識させ、コミットメントを強化し、モチベーションの維持に効果を発揮します。

さらに、対話の促進と常態化は多様性を受け入れ積極性を伸ばすだけでなく、異なった考えを持つもの同士に化学反応をもたらします。それまで気づかなかった発見や発想・取り組みが生まれ、共働協創の文化が形成される可能性があるのです。これこそが、組織にとって対話が重要な意味を持つポイントであり、企業・組織の可能性をさらに大きく広げていくものなのです。

まとめ

組織における対話の重要性、対話が難しい原因とその対策についてご理解いただけましたでしょうか。対話は大きな可能性を秘めていますが、組織の課題がすべて対話で解決できるわけではありません。対話から相互の認識の違いや現状の課題が浮かび上がってきたら、それに対処するための施策や優先順位を検討し、決定し、実行していく必要があり、その際はディスカッションなど別のコミュニケーション手法が必要となります。

私たちソフィアは、組織の課題を解決するための取り組みを、ゼロから企画・設計します。既存のフレームを当てはめて診断するのではなく、ワークショップなどでの対話を通して新たな気づきを組織自身の中に生みだし、それぞれの組織の状態に適した施策のご提案や実施を得意としています。
変革への取り組みは実行段階からその後の検証・再設計と継続的に支援を行い、これまでさまざまなクライアント企業様の内部課題解決をお手伝いしてまいりました。

  • 対話の効能は分かるがなかなか組織に根付かない
  • 対話を推奨する文化そのものになじみがない

など企業にはそれぞれ独自のお悩みが存在し、同じ状況というものは1つとしてありません。あなたの部署や会社がもしそのような問題でお悩みであったなら、ぜひ1度ソフィアにご相談ください。

>お問い合わせはこちら

よくある質問
  • 対話とは何ですか?
  • 1. 対話にはテーマがある
    2. 対話は結論を求めない
    3. 対話において話者同士は対等である”

  • 対話を通して組織の課題を解決するにはどうすればいいですか?
  • ・まずは問題意識を持った当事者が自ら動く
    ・組織の心理的安全性を確保する
    ・リーダーや、利害関係のない第三者が、「テーマ」と「場」を設定する

株式会社ソフィア

ラーニングデザイナー

古川 貴啓

組織の風土、行動を変えていく取り組みを企画設計から、実行継続まで支援しています。ワークショップなどの対話を通して新たな気づきを組織に生みだし、新たな取り組みを始めるための支援を得意としています。

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