「新しい風を入れ続ける存在 株式会社西武ホールディングス グループビジョン浸透」
- 株式会社 西武ホールディングス
- 広報部 マネジャー 緒方寿光さん
- 広報部 アシスタントマネジャー 國島敏宏さん
- 広報部 プロジェクトリーダー 佐藤聡一郎さん
- 広報部 プロジェクトリーダー(当時)
曽根真紀さん
インタビュー実施日:2016年7月27日
2006年に西武グループの持株会社として設立された株式会社西武ホールディングス。
設立以来、グループで働く全従業員の活動の出発点であり、変わることのない基本姿勢としてグループビジョンを制定し、掲げ続けてきた。
グループビジョンの中に「でかける人を、ほほえむ人へ。」というスローガンを掲げ多岐にわたって事業を展開する西武グループでは、グループビジョンに基づき優れた取り組みを表彰する「チームほほえみ賞・大賞」、グループの今後の課題や施策を社員自らが検討し経営層にプレゼンする「ほほえみFactory」、年に一度職場内でグループビジョンについて考える機会を創出するための「グループビジョン推進月間」、職場内の風通しを良くするためのサポートツール「Good Jobカード」など、さまざまなグループビジョン浸透活動を行っている。
事業面では、7月27日に「東京ガーデンテラス紀尾井町」と、その一角を占める紀尾井タワーの上層部に最上級のプリンスホテル「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」がオープンし、そのほか全国のプリンスホテルでは国内外のさまざまなニーズを満たす戦略的な改装が行われ、さらには関東の大手私鉄では他社に先駆けて観光電車「旅するレストラン 52席の至福」を運行開始するなど事業においても先進的な取り組みが続いている。
ソフィアでは2012年から「ほほえみFactory」や「Good Jobカード」、「グループビジョン推進月間」等、グループビジョン浸透・推進施策の企画や実施の支援に取り組んでいる。取り組みを通して信頼関係を築いてきた広報部との座談会は終始笑顔があふれ、飾らない本音が飛び交った。
考えつくされた提案をしてくれる
- 森口
- Webサイトにお問合せをいただいたのは2011年でした。それからグループビジョン浸透活動を5年近く支援させていただきました。その間に、ご担当者も変わっていますが、当初ソフィアにどんな印象を持っていましたか?
- 國島さん
- ソフィアというよりも森口さんの噂が先に流れてきましたね。
- 曽根さん
- そうですね。「超元気な人が来るよ」と。
- 緒方さん
- 前の部署にいたときにソフィアさんが運営に携っている「ほほえみFactory」を視聴したのですが、明るくにぎやかで、とても楽しかったことを覚えています。ソフィアの名前を聞いたときは「あのときの人たちか」と思いました。
- 森口
- その後実際に一緒に仕事をしてみて、どんな印象を持たれていますか?
- 國島さん
- 皆さん、良い意味で個性的だな、と思いました。また教育・研修のようになりがちな社内でのグループビジョン浸透活動において、ソフィアの皆さんは研修とは異なる具体的な見せ方や社員へのアプローチの仕方まで提案してくれるのが、すごくありがたいですね。
- 緒方さん
- いつも私たちの内側に入って一緒に考えてくれます。逆にソフィアの提案のほうが考え尽くされているんです。考え尽くされすぎて、ちょっと奇抜すぎる場合もありますが(笑)
- 曽根さん
- でも、いつかは私たちもそんなアイデアを実現に結びつけていきたいと考えています。
- 佐藤さん
- グループ内に向けた取り組みを自分たちで考える中で、さまざまな難題にぶつかりもがくこともあるかもしれませんが、いただいたアイデアを踏まえて解決できたら面白いものができるのではないか、と思っています。
- 森口
- 今年のグループビジョン推進月間では初めて動画(※1)を制作しましたね。
- 緒方さん
- あれはいいものができたと思っています。取り上げられた事例は決して特別なことではなく、各職場で起こりうるような、すごく心に染み入る内容でしたね。
- 小林
- 制作の際はソフィアのメンバーも熱い思いを持って取り組んでいました。それだけに社内で意見が衝突して大変なこともありましたが、とても成長できました(笑)
- 曽根さん
- 社内からは「見てよかった、感動した」という感想をもらいました。また今年のグループビジョン推進月間に各職場で行われたオフサイトミーティングでは、部署によっては動画を観て互いにディスカッションするなどして、グループビジョンのより深い理解につながったという声も聞きました。
※1:グループビジョン浸透施策のひとつとして、グループビジョンを実践する社員の想いや実践の様子をあつめた動画。
強みを活かそうという雰囲気に変わった
- 森口
- グループビジョン制定から10年が経ちましたが、グループビジョン浸透のためにさまざまな取り組みをする中で、グループ内の変化は感じますか?
- 國島さん
- 変わったと思います。グループビジョンという基本姿勢のもとに、グループの一体感が強くなってきていると感じます。グループ内で各事業がお互いの強みを活かしていこうとしていますね。
- 緒方さん
- 私が特に感じるのは、全国各地の事業所で自発的に様々な取り組みが行われ、それが積極的にグループ内で情報共有されるようになってきたり、自由な発想のもとにいろいろな取り組みが実現されるようになってきたということです。前向きで良いグループになってきたと思います。
- 森口
- 東証一部への上場も果たし、業績も右肩上がりですね。今のグループはとても勢いがあるのではないでしょうか。
- 佐藤さん
- 特に鉄道事業に良い影響がありました。ageHa TRAIN(電車内でのクラブイベント)などの新しい取り組みは、昔だったら考えられなかったと思います。こうした取り組みの実現の要因として、グループビジョンがしっかりと浸透していることも挙げられるのではないでしょうか。
- 森口
- 年々、様々な取り組みがほほえみ賞として表彰されていますよね。
- 曽根さん
- 受賞者を個人からチーム単位に変更したときは、有志のチームが参加することが多かったですが、今は職場全体で「ほほえみ大賞を取りたい!」という思いで取り組むチームが増えてきました。また、仕事を工夫することでお客様に喜んでいただこうという提案も増えてきたのが嬉しいなと思います。
- 國島さん
- 日々の業務の中にあるささやかなことを大切にするという後藤社長のメッセージが、社員それぞれにも伝わっているのではないでしょうか。
- 森口
- 「大賞のため」に作るような単発のものは、一見華やかでも次につながらないと思います。広報部からもそうした社員の実直な取り組みを大切にしている姿勢が伝わってきます。派手さはなくとも、一歩一歩着実に、粘り強く取り組み続ける姿は、とてもあたたかいですし、とても西武さんらしいなと思っています。
グループビジョンをすべての業務につなげていきたい
- 森口
- 最近いろいろなメディアで西武グループを見かける機会が増えていますね。今後もまだまだ取り組みは続きますが、今後に向けて感じている課題はありますか?
- 曽根さん
- グループビジョンの理解と、仕事におけるグループビジョンの実践との関わりがぼんやりしている社員もいます。難しいことじゃないんだよ、業務のすべてがグループビジョンにつながっているんだよ、と伝え続けていきたいです。
- 佐藤さん
- グループビジョンというのは、さまざまな業態のある西武グループ全体をふんわり包んでくれているものだと思います。そして当たり前にあるものだからこそ、その存在をつい忘れてしまいがちになるものだと思います。いつも心に留めておいていただくために、どのように伝えていくのがよいかを考えていきたいと思っています。
- 緒方さん
- グループビジョンが水のように、空気のように存在しているのが究極の目標です。でも推進部署である私たちの終点は、より完成度の高い推進活動の仕組みづくりだと思います。グループビジョンを制定した2006年以降に入社した社員の数はいまや約6500人。グループビジョン育ちは、グループ社員全体の30%にのぼります。そのフレッシュな人たちが自然とグループビジョンを理解し実践できるような仕組みにしていきたいですね。
- 森口
- 線路の枕木のように、グループビジョン浸透の仕組みもある程度時間が経ったら取り替える必要があります。そういった意味で、今後も仕組みづくりを続けていかなければいけませんよね。
諦めかけたときに背中を押してほしい
- 森口
- 最後にソフィアへの期待・要望を教えてください。
- 曽根さん
- 私たちが気づいていないこと、想像以上のことから実現可能なものまで、私たちが目指す少し上の提案をしてくれるので、いつも助かっています。西武グループは社員が多く大きな組織だからこそ、その中で上手くやっていくにはどうしたらいいか、全体的な仕組みの部分でお知恵をいただけたら嬉しいなと思います。
- 國島さん
- いつも内部では当たり前になっている部分を指摘してくれるので、これからも新しい風を入れていただきたいと思います。この大きなグループの社員全員に、同じようにグループビジョンを浸透させることは難しいですが、それでも諦めずに少しでも理想に近づける努力が必要です。これからも我々が諦めかけたときに、そうじゃないでしょ、とがんがん言ってほしいですね。
- 緒方さん
- 色々な提案が真摯に練られていて、いつもハッとさせられます。今後も中長期的な提案をしていただきたいと思います。
- 佐藤さん
- 今後もどんどん刺激を与えていただきたいです。これから先も一緒に続けていける工夫をしつつ、その場その場で全速力を出せるようにしていきたいです。
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