「株式会社ユーグレナ:インターナルコミュニケーションの視点に立ったグループ総会の実施支援」
- 株式会社ユーグレナ
- euglee課
- 薗田玲子さん(写真左から2人目)
- 長谷川由香さん(写真中央)
インタビュー実施日:2022年2月18日
ユーグレナを使ったヘルスケア商品やバイオ燃料で有名な株式会社ユーグレナで2021年4月、グループ各社が一堂に会するグループ総会が完全オンラインで実施されました。このグループ総会を陰で支えていたのが株式会社ソフィアのメンバーです。今回はユーグレナ社のeuglee(ユーグリー)課、薗田玲子さん・長谷川由香さんとともに、ソフィアが伴走支援するようになった経緯からグループ総会後までを振り返りました。
※写真撮影時のみマスクを外しています
社内の状況を言語化してもらい、腑に落ちた
- 小林
- 「euglee課」は一般的にいうところの総務課なんですよね。「euglee課」という名称はめずらしいと思うのですが、名前が変わったのはいつなんですか?
- 薗田さん
- 2019年10月でした。
- 小林
- 名称が変わったのは御社の行動指針「ユーグリズム」ができたからでしょうか。
- 薗田さん
- 創業10年目を迎える2015年に最初のユーグリズムができたので、ユーグリズムのほうが先になります。
- 長谷川さん
- 私は当時総務課に所属していました。課の名称については、「文化創造課」など色々な候補があがっていましたね。私も「創造」の「創」に「総務」の「務」で、「創務課」はどうですか、という案を出しましたが、最終的に「euglee課」に決まりました。
- 薗田さん
- 「ユーグリー」とは、もともとはユーグレナという企業を体現できる仲間(ユーグレナグループでは、同じ志をもった社員、グループ企業のことを「仲間」と呼んでいます)を指す造語です。総務業務の範疇に収まらない、ユーグリーのためにユーグレナの文化を創っていく部門として「総務課」から「euglee課」になりました。私は、2019年当時は他の部門にいたこともあり、「総務課がeuglee課という名前になる」と聞いても、実はあまりピンときていなかったのですが、その後、2020年5月にeuglee課に異動になり、実際に業務をしてみてやっと、この名前の良さに気づけました。
2020年7月には、「ユーグリー」の定義がアップデートされ、仲間やその家族、株主様、お客様、お取引先を含む、私たちの目指すSustainability Firstな未来を共有するかたすべてを「ユーグリー」と呼ばせていただくことになりました。そうなった今では、「euglee課」という名前が、より一層しっくりきています。
- 小林
- グループ総会は「総務課」のときからずっとあったんですか?
- 長谷川さん
- グループ会社が少なかった頃から総会自体はありました。2013年頃までは、ユーグレナ社がメインの総会を年4回のペースでやっていたそうですが、私が入社した2016年には4月と10月の年2回の開催になっていました。2017~2018年頃から、「もっとグループ仲間を巻き込んだ総会にしよう」ということになり、2019年から、外部のパートナーさんにサポートをお願いするようになったんです。
- 小林
- そのあたりからずっと長谷川さんが担当されているんですか?
- 長谷川さん
- もともと私のほかに前任者がいて、前任者がメインで企画運営していたのですが、異動になりまして。前任者の異動がきっかけで2020年4月の総会からは私もメイン担当として準備から携わるようになりました。
- 薗田さん
- その翌月の5月に、私がこちらへ異動してきて2人で担当するようになりました。
- 小林
- その後、2020年12月頃から弊社の松本がコンタクトをとるようになったんですよね。
- 松本
- 当時のことはよく覚えています。確かそのころは別のパートナーさんに依頼されていたんですよね。そのときはどのような課題があったのでしょうか。
- 長谷川さん
- 以前のパートナーさんもとても親身になってくださり、「グループ仲間をもっと巻き込もう」となった時も、コロナ禍でリアル+オンラインのハイブリッドでの総会運営に初めて挑戦した際も、大変なサポートをいただいておりました。だんだんと回数を重ねるうちに、我々の中で、総会をイベントとして、いわゆる「点」で考えていたものを他の取り組みとも連携させて「線」で考える必要があるのではないかと思い始め、「一度、ほかの会社さんにも話を聞いてみよう」と思ったんです。
- 小林
- 弊社の松本が持ってきた企画はご納得いただけるものでしたか?
- 長谷川さん
- 最初は企画ではなく「御社はおそらく今こういう状態なんですよね」と客観的な視点からとらえたユーグレナ社の現状についてお話してくださいました。その後「同じような課題に対して、他社さんではこのような企画や施策をしています」と説明していただきました。自分たちの中でもなんとなく状況としてはわかってはいたけれど、具体的にどうしたらよいのか考えきれていなかったなと痛感しました。松本さんの説明はすごく腑に落ちるものだったので、「私たちと一緒にこんな企画をしていただければ心強いだろうな」と思ったことを覚えています。
- 薗田さん
- 長谷川が言ったように、私たちの中でモヤモヤしていたけれど言語化できていなかったことを可視化していただいて腹落ちした、というのが、ソフィアさんに決めた一番の理由でしたね。
- 松本
- 最初はグループ総会の運営支援のみご相談をいただいていたものの、グループ総会はあくまでもインターナルコミュニケーションの手段のひとつにすぎません。「そこだけを提案してもあまり効果はないな」と考えていました。そのため、まずはホームページや会社の資料を拝見して、事業戦略や組織戦略について全体感をおおまかに把握しました。その上で、それぞれの部署の業務内容や取り組みについてヒアリングをさせていただきました。その後、ユーグレナグループ全体をふまえて「グループ総会をやるとしたらこうなります。その後、こういうこともしませんか」と提案させていただいたんです。
本番ギリギリまで、本番中も臨機応変に対応
- 小林
- 今回は完全オンラインでのグループ総会を実施するサポートをさせていただきましたが、率直な感想をお聞かせいただけますか?
- 薗田さん
- シナリオが詳細に書かれていて、例えば、画面上の仲間同士の合成のパターンも非常に細かいところまで設定していただきましたし、セリフまでつくっていただきました。そのため、早い段階で総会全体のイメージがつかめたのでありがたかったです。正直、「シナリオを作成していただいても、後から私たちがいろいろ手を入れなければいけないんだろうな」と思っていたので、いい意味で予想外でした。
- 長谷川さん
- 当社は、コンテンツを本番直前までブラッシュアップすることが多いんです。そこにソフィアさんがどこまで合わせてくださるか、という点を懸念していました。当然、「ここからは変えられません」というタイミングはあるものだと思っていましたが、当日ギリギリまで調整してくださいましたし、総会の進行中にもこちらの要望に臨機応変に対応していただきました。
- 小林
- 私たちもさまざまな企業でイベントのお手伝いはしているのですが、ちょうどあの時期はオンラインとリアルのハイブリッドのイベントが増え始めた時期でした。完全オンライン総会のサポートは私たちも初めてで、本当にギリギリまでリハーサルをしていましたね。
「パートナーを変えた」と伝えていなくてもポジティブな感想が増えた
- 小林
- 今回初めて異なるパートナーとのグループ総会を開催されて、みなさんの評判はいかがですか?
- 長谷川さん
- 終わった後、代表の出雲と永田から「今回すごく良かったよ」とその場で声をかけられました。
- 薗田さん
- 終了後に実施したアンケートでもポジティブな声がいつもより多かったですね。
- 長谷川さん
- 総会後に個別に連絡をいただきまして。課長など管理職の方からは「運営の仕方、変えました?」「すごくわかりやすかったです」とお声がけいただきました。いつもと違うことに気付いてくれてうれしかったです!
- 薗田さん
- 今まで仲間からは次回への課題などのフィードバックをもらうこともあったのですが、この回ではそのようなコメントはほとんどなく、仲間の満足度の高さを実感しました。
- 小林
- そう言っていただけるとすごくうれしいですね。
- 松本
- 「総会の事前事後でMicrosoftのSwayという簡易的なWEBサイトを作れるアプリケーションを使って、総会の内容を発信するコンテンツをつくります」と提案をさせていただいたときに、永田さんが「いいね」と言ってくださったのもうれしかったです。
- 薗田さん
- 当社では「オンラインパンフレット」という言い方をしていますが、Swayを活用した資料づくりは今までしたことがありませんでした。社内はもちろん、社外取締役にも評判がよかったです。社外取締役にはいつもテキストベースで「こういうことをしますので、お時間があればZoomでご覧ください」という伝え方をするのですが、今回初めてSwayを添えてご連絡したら「とても分かりやすい」「ワクワクする」と評価していだきました。
- 長谷川さん
- 「Swayだと事前に内容がわかるので便利」と言われています。総会後にアーカイブを最初から最後まで見る時間がない仲間もいるので、「細かく動画が分かれていて、必要なところだけパッと見られるからすごくいい」という声もありました。
- 佐々木
- Swayを作るにあたって、「1回きりのイベントをやってオシマイ」というのではなく、その後も継続的に会社に対する想いをつなげていきたいなという狙いがありました。Swayで総会の内容をまとめたコンテンツを配信することで、このグループ総会に参加するモチベーションを高められますし、情報提供にも役に立ちます。その2つの意味を持たせることができたのではないかなと思いますね。
ずっと伴走して、ともにユーグレナ社を育ててほしい
- 小林
- euglee課として、今後注力したいことやチャレンジしたいことはありますか?
- 薗田さん
- 当たり前かもしれませんが、出雲の「Sustainability Firstの世界を実現する」という熱量が、グループを含めた仲間の隅々まで伝わるように、これからも一層、取り組んでいきたいと思っています。
- 長谷川さん
- 私はテレワークの有無は関係なしに、仲間同士の距離を縮めるための機会や仕組みをつくっていきたいですね。
- 小林
- 横のつながりと縦のつながりを強化していきたいわけですね。最後に、ソフィアへの期待をお聞かせください。
- 薗田さん
- ずっと伴走してくださることを期待しています。グループ総会を一緒につくっていただいたので、「こういうことやってきたから、次はこうだよね」「ここを目指したいよね」というのを私たちも積極的に共有させていただくので、パートナーとして継続して伴走していただけるとすごくうれしいです。
- 長谷川さん
- インナーブランディングのことなど、さまざまな場面で教えていただき助かっています。これからも、私たちユーグレナグループを一緒に育てていってほしいです。
- 小林
- スピード感があるお客さんとお仕事ができると私たちも楽しいですし、勉強になります。私たちこそ育てられているんですよ。今後もよろしくお願いします!
(文:大澤美恵 写真:宮坂恵津子)