「株式会社ポーラ・オルビスホールディングス:社員の活用まで見据えたMicrosoft365導入およびSharePoint Onlineポータルサイト立ち上げ支援」
- 株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
- 前山純男さん
- 吉田智さん(写真右から2人目)
- 志村千尋さん(写真一番右)
インタビュー実施日:2022年7月8日
株式会社ポーラ・オルビスホールディングスでは2021年、グループ各社へのMicrosoft365導入およびSharePoint Onlineによるポータルサイト立ち上げを実施。当社はポータルサイト立ち上げに加え、Microsoft365の社内浸透施策を支援しました。苦楽を共にしたご担当者とともに、プロジェクトを振り返りました。
※写真撮影時のみマスクを外しています
単なるリプレイスではなく、社内文化を変革する
プロジェクト開始にあたり、抱えていた課題を教えてください
- 前山さん
- 当社では従来のグループウェアに使用していたシステムが、老朽化のためサービス終了することになり、新たなシステムへのリプレイスを予定していました。働き方改革の一環として在宅勤務の環境整備を取り組んでいた矢先、新型コロナウイルス感染拡大が始まり、在宅勤務を常態とした働き方へと変えていくことが急務となったことで、チャットやビデオ会議などを活用したコミュニケーションが可能なMicrosoft365を選択しました。ソフィアさんはMicrosoft365に対して豊富な知識を持っているだけでなく、「グループウェアのリプレイスは単なる入れ替えではなく、会社のありようや文化を変えていくことだ」というお話をしてくださり、一般的なITベンダーとは違う支援をしてくださるのではないかという期待を持って、支援をお願いすることにしました。
Microsoft365の導入、SharePoint Onlineへのポータルサイト切り替えにおいて、最も難しかった点は何ですか
- 吉田さん
- 今回のプロジェクトでは、グループ各社から数名ずつメンバーを集めた上で、いくつかのチームに分かれて進行しました。私はMicrosoft365の活用促進施策を検討するAチームのリーダーを担当しましたが、特に悩んだのは、Microsoft365をいかに従業員の皆さんに使ってもらえるように促すかという点です。従業員の中にはITリテラシーの高くない方もいますし、グループ会社によって企業風土も異なります。その点も視野に入れながら、施策を考える必要がありました。これまで多くのシステム導入を経験してきましたが、ポータルサイトへの掲示やマニュアルの整備といった、いわゆるスタンダードな方法だけでは、なかなか活用にまでは至らないというのが実際のところです。そこで、ソフィアさんと一緒に試行錯誤を重ねた結果、Microsoft365活用を通して主人公が成長していく漫画コンテンツを作成しました。
- 幾田
- 各キャラクターの設定やストーリーなど、作る側もかなり楽しく制作しましたよね。単に面白いだけでなく役立つよう、随所にMicrosoft365のTipsも盛り込みました。
- 志村さん
- 私はポータルサイト構築を担当するBチームのリーダーでしたが、今回はそもそもMicrosoft365自体を導入するタイミングと、それを活用してポータルサイトを構築するタイミングが並行して動いていたので、その面では難しいところがあったと感じています。そうした中でも、ソフィアさんとの打ち合わせは毎回楽しかったです。私自身もSharePoint Onlineに詳しいわけではなかったので不安もありましたが、いろいろな点でアドバイスをいただけました。
- 山口
- また今回のプロジェクトでは、できるだけ従業員の皆さんが自分で手を動かして作っていただくこと(内製化)も特徴の一つだったと思います。ただ、プロジェクトメンバーの皆さんは、SharePoint Onlineを初めて見る上に、ポータルサイト構築の経験もない方がほとんど。その中で技術習得とサイト構築を同時進行で行わなければならないので、いかにモチベーションを保って積極的に学んでいただくかがポイントでした。Excelシート等を活用して、メンバー間で進捗状況をこまめにシェアし、「あそこも頑張っているんだから、自分たちも頑張ろう」と刺激し合える仕組みを用意しました。
- 志村さん
- またポータルサイト構築よりも前に、まずはSharePoint Onlineを使ってオリジナルサイトを作ってもらうなど、成功体験を積んでもらうように工夫しました。
何か困ったときに相談できる存在に
当社と一緒に取り組んでみて、率直な意見やご感想をお聞かせください
- 前山さん
- 今回のプロジェクトでは、チームリーダーが途中で交代など大変な状況もあったのですが、導入や活用の施策だけでなく、チームをどう引っ張っていただくかという観点でもすごく支援をいただきました。チームリーダーを後ろから支えて適宜アドバイスをしてくださり、ものすごくありがたかったです。
- 吉田さん
- 本当に楽しく仕事をさせていただきました。特にストーリーテリングの考え方、漫画コンテンツ制作など、普段の業務では学べないようなことを学ぶことができましたし、漫画コンテンツについては、実際に従業員から「いいね!」という声もいただいています。
プロジェクトの成果や今後の展開について、お考えがあればお聞かせください
- 前山さん
- 昨年末で一度プロジェクトチームは解散してしまいましたが、流れをくむ形で、今年は業務効率化のタスクフォースが組織され、より幅広い活動へと繋がっています。一方で、昨年の取り組みだけでは「誰もが当たり前にMicrosoft365を使いこなせる」というレベルまでたどりついたとは思いません。もし可能であれば、もう一度体制を組みなおして、種をまくだけでなく花を開かせるところまで見守りたいですね。
- 志村さん
- 昨年のポータルサイトリリース後、新しい全社発信のサイトがたった半年で3~4つ増えました。SharePoint Onlineを活用することで、従業員にきちんと情報を届ける場を作れるという実感があったからこそではないでしょうか。ツールの組み合わせなど、Microsoft365にはまだまだ可能性があるので、その良さをもっと社内で発信・共有できる仕組みがあるといいなと思います。
- 吉田さん
- 昨年はTeamsの活用に注力して施策を行ってきて、ある程度の成果はあったと感じています。一方でその定量的な効果測定と、結果を踏まえた二の矢・三の矢を放つことが次の課題だと思います。もしできるなら、個人的には漫画コンテンツのセカンドシーズンを作りたいですね(笑)
最後に、今後ソフィアに期待することをお聞かせください
- 吉田さん
- せっかく良い関係性を築けたので、これからも何か困ったときに相談できる関係を維持していければと思います。
- 志村さん
- 現在、各社のIT部門が徐々に集約されていく中で、何事も効率化・共通化が課題になっています。ぜひアドバイスいただきたいですね。グループウェアを変えただけでのお付き合いでは、あまりにもったいないので、今後も深いかかわりを築いていきたいです。
(文:岡田耶万葉 写真:宮坂恵津子)