概要 / Overview
- 企業規模:
- 大規模企業 コーポレート部門
- 人数規模:
- 5000名以上
大風呂敷を広げる業務改革&DXより、小さく始めて大きく広げる方が効率的
企業全体に業務改善を促すことは容易ではありません。
コーポレート部門が業務自動化をテーマに説明会を開催し、多くの社員が参加して意欲も高かったのですが、実際に業務の可視化・自動化に取り組む段階で、予想外の課題に直面しました。
参加者から「自分の仕事をデジタルツールに奪われたくない」「可視化が難しい」「ツールの操作に慣れていない」など、想定していなかった声があがりました。
実際「業務改善にツールを導入する」のは、想像以上に負担が掛かります。
ツールの効果は、使用者のスキルやリテラシーに大きく影響を受けますが、それ以前の背景説明や、事前トレーニングなどの枠組みを、きちんと設計・考慮されていないケースが多々あります。
業務を行いながらツールを学ぶことは予想以上に困難であり、社員の改善に対する意欲は低下します。またそれを受けて、企画側からも不安や不満の声が上がってしまいました。
「座学では何も掴めない・・・」と言えるように、実践と理論の両方が必要であり、小さなことからでも実際に触れたり手を動かしたりすることで、業務改善の感覚や方法を学び、身につけていくことが重要です。
このプロセスは、手間も時間も掛かりますが最も効果的な方法です。業務改善によってスマートな業務を実現することは可能ですが、そのプロセス自体は地道なものです。
ブルシットジョブを削減する自動化道場の開設
「実践こそが学びの王道」と言えるように、業務改善には実践的なアプローチが求められます。触れたり手を動かしたりすることで、業務改善の感覚や方法を学び、身につけていくことが重要です。
コーポレート部門の各職場の若手メンバーを中心に業務改善担当を設定し、座学と職場実践を繰り返すことで、業務の可視化・自動化・実機による操作・自動化の検証などを実践しました。Teams上に自動化道場を開設し、ソフィアが一つ一つ疑問や不安を払拭することで、成功につながりました。
Microsoft365を利用した業務改善と社内DX風土の醸成
同コーポレート部門にて抱える承認が必要な手続き・申請処理は100を超えており、これら1つ1つの処理を手作業でとりまとめ、承認フローを回すという作業が総務課担当者の業務でした。
各種手続きには様々な方法があり、申請手順のマニュアル(PDF)と申請フォーマット(Excel)がポータル内に置かれただけのもの、申請用の専用ツールを使用しExcelファイルが出力されるもの等ありました。ソフィアはこれらの業務でより定型作業が多く発生する承認手続きを定め、その業務フローを可視化して、Microsoft365の各種ツールでどのように改善できるか再設計を行いました。
Microsoft365による業務改善のポイントは以下の通りです。
- 承認者の自動設定
- Teamsを利用した申請、承認結果の通知、自動リマインド
- 申請の内容のExcelへの自動転記
- 閲覧・編集権限の自動設定
- 申請UIのカスタマイズ
- スマホアプリとして使用
- 各種設定値の管理、運用を簡易化
これらの改善により、利用者はより利用しやすく、運用者は管理業務がより簡易となりました。
また、“Microsoft365を利用した業務改善”に触れることでITリテラシーの向上及び業務改善とはどういったものなのかを肌感で理解することができ、現在ではコーポレート部門だけではなく、全社へのDX展開へ繋がっています。
成果物 / Output
- 構築・実装・運用環境整備
- 業務フロー調査
- 業務フロー再設計
- プロセス構築
- 運用テスト
- 構築プロセスの内容説明会・運用トレーニング
- 効果測定
- 改定・改善
- 若手メンバー育成
提供価値 / Value Proposition
- 既存業務の可視化、自動化(業務効率化と生産性向上)
- 業務の可視化及び自動化できる若手人財育成と内製化
- 社内DX促進・能動的に「やってみる」風土づくり