概要 / Overview
- 企業規模:
- 大規模企業
- 人数規模:
- 10,000名以上
方針と事業の転換にともなう混乱
印刷関連事業で成長してきた同社。セールスプロセスは確立されており、ルートセールスに注力していた。既存顧客数も多かったため、労力とリターンが見合わない新規開拓営業に対するマインドは低く、既存顧客に訪問してお伺いをする営業に終始していた。
ペーパーレス化の潮流を受け、全社的な成長が見込めず、経営はIT関連企業を買収し、オフィスソリューション企業への転換を標榜した。組織は従来の印刷事業の営業組織と、買収したIT事業の営業組織を統合し、相乗効果をあげていくことを企図していた。
しかし、経営の意図に反して相乗効果はあがらず、同じ営業組織でありながらも運営がバラバラな状態が続いていた。
ハイパフォーマンス社員の分析で学習コンテンツ作成 内製化を実現
ソリューション企業への転換を掲げていても進まない大きな要因として、印刷事業出身社員のマインドやスキルの低さが挙げられた。長らく同じ製品・サービス群を扱う御用聞き営業スタイルで仕事をしてきたため「IT」「ソリューション」と言われるも思考停止状態だった。
また、買収した側・買収された側の社員で、心理的な距離も遠い状態だった。
買収した側は企業ブランドがあり、自分たちが買収した側だというプライドは高かったが、買収された側の方がソリューション営業を熟知しており、営業スキルが高かった。
そこで、ハイパフォーマンス社員へのインタビュー・行動分析を実施。対話の場やワークショップを通して社員間の融合を図り、お互いを認め合い、教え合う関係性を構築していった。
さらに営業組織のコミュニケーション基盤を見直し、営業ポータルサイトを設置。営業の成功事例・失敗事例をシェアするとともに、学習コンテンツを自分たちで作成し、配信していった。人事部や社内外の講師が作るのではなく、現場のノウハウを持った人間が、得意な分野のコンテンツを作ることで、営業スキルやノウハウの共有が進んだ。
これらの施策を通して、オフィスソリューション企業への転換を各社員が自分ゴト化し、動ける組織へと変わっていった。
成果物 / Output
- 社員意識調査、社員インタビュー、経営層インタビュー
- 社長メッセージ動画
- 対話型ワークショップ
- ソリューション営業スキル研修
- 社内営業ポータルサイト
- 記事コンテンツ
提供価値 / Value Proposition
- 社員ペルソナ
- ビヘイビアインタビュー
- ラーナーエクスペリエンス