2019.08.28
ソフィアでは職場におけるアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)に気づくためのワークショップサービス「REVERSE」を開発しました。9月1日(日)、ソフィア本社にて体験イベントを実施します。
職場にかかってきた一本の電話
ある日の午後2時過ぎ、A社オフィスの電話が鳴った。
「はい、A社営業企画部です……」
職場のテーブルスペースで会議中だった坂井さんは、電話を取った社員から名前を呼ばれた。
「坂井さーん、お電話です」
「えっ、はい……もしもし、坂井ですが」
『こんにちは、私、あおば幼稚園の者です。実は優太郎くんが38度のお熱が出ていまして、お迎えにきていただきたいのですが』
「お迎え……今ですか」
『そうですね。熱も高いですし、いま手足口病が流行っていますので、早めに病院へ行かれた方がいいかと思います……』
「わかりました。これから伺います」
困ったな、急ぎの案件の会議中だったのに。坂井さんは慌てて会議に戻ると、顔の前で両手を合わせた。
「すみません! 息子が熱を出して、急遽お迎えに行かないといけなくなってしまって」
「えっ、今すぐ? このコンペの企画書、明日の朝にはクライアントに提出ですよ」
「ホントにすみません。担当している分は朝までに必ず仕上げますので」
戸惑っている他の社員にペコペコと頭を下げながら、荷物を掴んで急いでオフィスを出る。
これから電車に乗って、保育園から直接向かうとしたら、どれくらいでかかりつけの病院に着けるだろうか。
そういえば、診察券って持ってたっけ?
ちらりと時計を確認し、坂井さんは状況を知らせるために、妻にメールを打った。
それ、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)です
上記のストーリーで、最後の一文に思わず「あれ?」と思った方はいますか。
このお話に登場する坂井さんは男性です。
本来、子どものお迎えに行くのは母親でも父親でも構いません。
それでもつい「子どもの世話は母親(女性)がするもの」と思い込んでしまっていた方も多かったのではないでしょうか。
こうした誰もが持っている自分では気づかない偏見のことをアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)といいます。「子どもの世話は母親(女性)がするもの」以外にも、「あの人はA型だから真面目だ」「女性は細やかな気遣いができるから助かる」などと思ったことはありませんか?
このアンコンシャス・バイアスが職場でのコミュニケーションに問題を引き起こしたり、企業の成長を妨げるとして、近年日本でも注目され始めています。
たとえば、チェンジウェーブ社の調査では「女性の社会進出は当然必要である」という質問には回答者のうち100%近くが「とてもそう思う」「そう思う」と答えているにもかかわらず、「1歳の子どもがいる社員に海外出張を打診するか」という具体的な質問をすると、「女性社員に打診する」と答える人はわずか33%にまで減少します。
「子どもがいる女性社員に出張は無理」という周囲の無意識な思い込みによって、多くの女性社員が、自分の意思に関係なく成長の機会を逃してしまうのです。これは結果として、企業の多様性や優秀な社員の活躍を阻害してしまいます。
では、このアンコンシャス・バイアスの問題を解消するにはどうしたらよいのでしょうか?
大切なのは、自分と周囲の人との違いを知ること、そして自分自身の考え方を「これはバイアスなのかもしれない」と気づくことです。しかし、自分とは異なる立場の人の気持ちを深く理解し、染みついた価値観・行動を変化させることは容易ではありません。
【限定40名】9月1日(日) バイアスに気づくための体験イベントにご招待します
どうしたら、自分がとらわれた価値観を抜け出してバイアスに気づくことができるのか?
ソフィアでは、参加型演劇という新しい手法を使って、この問題に向き合うためのワークショップ「REVERSE」を開発しました。
エンターテインメントの本場・NYでも注目されているイマ―シブシアター(没入型公演)やインプロ(即興演劇)を通して、話を聞くだけでは理解しにくいアンコンシャス・バイアスの問題を身をもって感じ、自分が無意識に持っているバイアスへの気づきを促します。
今回、限定40名の方をこのワークショップの体験イベントに無料でご招待します。
■開催概要
開催日:2019年09月01日(日)
開催時間:①10:00開場 / 10:30~12:30
②14:00開場 / 14:30~16:30
※運営の都合上、開催時間が変更になる可能性もございます。ご了承ください。
場所:株式会社ソフィア
料金:無料
定員:各回20名
■内容
実際の事例をもとにしたオリジナルストーリーでの没入型公演を体験。
その後、参加者自身も普段と異なる立場の人になりきってストーリーを即興で演じていただきます。
■ストーリー
入社5年目の戸島マリは最近、産休から復帰したばかり。朝礼では業績報告が始まっている。
復帰後の仕事は正直うまくいっていない。部長がため息をついてひとこと。「しょうがないよな、戸島は仕事が一番じゃないからな」
「最悪。私だったらあんな言い方しないのに…。部長は何もわかってない!」
マリが鏡をみるとそこには部長の姿! そこに慌てた様子の自分の姿が飛び込んでくる。「もしかして…私たち、入れ替わってる!?」
2人はお互いの立場で一日を過ごしながら、これまで持っていた「当たり前」に気づいていく。
■制作協力
Out Of Theater
あらゆる公共空間で、ミュージカルを中心とする没入型ライブエンターテインメントを企画運営する。何気ない日常がエンターテインメントあふれる非日常空間へと変わることで、その瞬間だけは、悩みを忘れ、クスッと笑ったり、楽しんだりすることができる、表現に寛容な遊び心ある社会を目指している。主な実績に、横浜元町での参加型ミュージカルパフォーマンス「STREET THE MUSICAL」、映画『東京喰種S』公開記念イベント「喰種レストラン」など。
IMPRO KIDS TOKYO
「give your partner a good time」(相手にいい時間を与える)の考え方をベースとして、学校・シェアスクール・企業を中心にインプロ(即興演劇)を応用した教育事業を行う。演劇という疑似体験を通じ、コミュニケーションの大切な点や自分の行動の癖を、楽しみながら気づけるワークが特徴。カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、チームラボ株式会社をはじめとする企業、教育機関等でのワークショップ実績多数。
参加をご希望の方は、本ページ最後にある申込フォームよりご連絡ください。
締め切りは 2019年8月25日(日)21:00です。
ぜひふるってご応募ください!
※応募数が定員を超えた場合、運営側にて審査を行い、当選者を選定いたします。当選者の発表は当選メールをもって代えさせていただきます。